みんな遊びのように適当にやるか部室で実際に遊んでるかのどちらかだった(想像)
鬼監督であった(あるわー)
なんとスマホも持つなという
とにかくアホみたいに厳しい練習や規律を課す鬼監督であった(まるでフィクションのレベルだ)
当然、部員は辞めていく
最初から真面目にやるつもりもなかったのだから次々と辞めていく
その姿は校内でも話題になっていった
試合ができるようになったので他校と練習試合をするぞと鬼監督は言った
最初は負けっぱなしだったが徐々に競るようになり次第に勝てるようになっていった
最初は漁師たちもあのド底辺馬鹿どもがどうしたんだと不思議がっていたが(想像)
とうとう地区大会を迎え、ド底辺野球部はなんとか勝ち進んでいった
学校でも応援の輪が広がり、応援団やチアガールが出来て毎試合応援していった
もう笑う者などいなかったのだ
そして地区大会で優勝し、県大会に進出し、県大会で優勝することができた
あのどうしようもないド底辺学校のド底辺野球部による甲子園出場という奇跡に町は沸いた(想像)
負けた
1回戦敗退である
大きなミスもなくファインプレーやホームランも飛び出すなど立派に戦ったが負けたのである
部員はみんな泣いていた
悔しさで泣いていた
「遊び」ではなくなっていたのだった──(第一部完)