車両のドアから少し離れた場所に、人波に揉まれながら立っていたら、脇腹に強い痛みを感じて跳び上がった。
思わず「いてーな!何すんだ!」と叫びながら振り向くと、20代くらいの会社員風の女が、手に持ったスマホをこちらの脇腹にゴリゴリねじ込んでいる。女はこちらに目も合わさず、「通してくださ〜い」と言いながら、やはり強引に肘で私の体を押しのけて車両の奥に分け入って行った。
次の駅で少し人が降り、私も車両の奥に進んだのだが、例の女の背後を通った瞬間、今度は背中に強烈な肘打ちである。まったくわけがわからない。
実はこういう経験は初めてではない。以前にも、自分のポジションを取れなかった腹いせか、やはり若い女性からカバンを体に叩きつけられたりということがあった。女性の車内暴力は意外に多い。
こちら側に何か、彼女らの暴力性を引き出すような行動があったのかどうかはわからない。ただ、よくわからない理由で一方的に暴力を振るわれたというのが事実だ。
こういうとき、どう対処すればいいものだろうか。立派な暴行罪ではあるはずだが、こちらが怪我でもしていない限り立件は難しいだろう。取り押さえて駅員や警察に突き出すにも、男性対女性の関係では分が悪い。
乗る時間帯や車両を変えればよい、という意見もあろうが、理不尽な暴力に無言で屈するのはどうにも納得がいかない。そもそも、逃げた先に同じような野蛮人がいないという保障はない。
突き詰めれば満員電車という理不尽な環境が諸悪の根源であるのは承知のうえだが、自分の身を当座どう守れば良いか、悩ましいところだ。
あの、される前の妙な空気、妙な間が大嫌い。 交渉成立する時の告白でも好きじゃないけどまあそれはまだいい。 問題なのは承諾する気配を一ミリも見せていないのに告白される事...
気にしすぎ