母は仕事大好き人間で、許されるならずっと働いちゃうタイプの人だった。らしい。
でも母が外で働いている姿を見たことはない。
子どもを産んだことによって
母は大好きな仕事を、あきらめたのだと思っていた。
そして、そのことにむかついていた。
んなこと頼んでない。
やっぱり仕事好きに育った私は今、当時の母と同じ29歳で、
それが後ろめたくて、母の「自己犠牲」にむかついていた。
先週、母とめずらしく二人きりになったとき、
これまで絶対聞かないようにしていたのに、
愚かな言葉をなぜか口にしてしまった。やばいと思ったけど、覆水盆に返らず。
「いや…めちゃ斜陽産業だったから、このまま働き続けても先が知れてたし
当時、多くの女の人はそうだったかもしんないけど
仕事で何かを残せるかで勝負するルートにおける勝算が、正直なかった。
あれ?自分の人生ってなんだったんだろーとか思っちゃうよねえ。
それはやっぱりリスク高すぎだろーと思って。
で、人生でまっとうする仕事として投資効率が高いのは何かって考えて
だいじょぶ何もあきらめてない。
おかあさん、まじかよ。
何となく、増田に納得いってもらえるように、本心とは違う嘘をついたと思うよ。 ついた方がいい嘘ってやつを。
斜陽業界の男はどうすりゃいいんだよ…