無個性だから好きなものは書いてはいけなくて、誰かが好きと言っているものに対して便乗して書かなければいけない。
例えばみんなが好きなものと言えばお金だ。お金の他に、恋愛に興味がある。あと芸能界に対しても興味はある。
健康に対しても興味がある。勉強の内容ではなく、勉強の仕方なら興味が出るのではないか。
かくして無個性な文章を書こうとすれば、それは「恋愛に成功して健康な勉強法を維持しつつ芸能界のゴシップを得る金儲け」になる。
この中で一番失敗が大きいのは、恋愛の記事だ。ひとつ間違えば男尊女卑だ女尊男卑だと言われてしまう。
実際、家庭生活の日常をウリにしているブログで「男は何故洗濯物をたたまないか」なんていう記事にして主語がデカいという事例は後を絶たない。
それだけ恋愛や家庭に関してはプライベートな空間であってほしいと言うことだろうか。
健康は男女関係なくどの世代でも有効な話だし、あくまでも「勉強の仕方」と範囲を広げれば受験勉強でも資格の勉強でも融通が利く。
これがブログを書く意義だ。誰もが知りたいことを誰もが納得する文章にして送り出す。
そこで筆者自身が「ぼくは一度食べたバロットの味が忘れられない」なんて書けば、バロットに興味のない人は読んでくれない。
だからバロットよりも東京で見つけたおいしいグリーンカレーの店3選とか、そういう記事になる。
必然的に「もう知ってるよ」ということの再確認めいた記事が乱立し、新しい情報がなかなか入ってこない。
新しい情報と言えば、新聞やテレビで報道されることをブログで「速報!」なんて書くくらいだ。
このままだと、もう無個性であることがインターネットの中のステータスになる日も近い。
みんな等しく増田になろう。