がっかりしたり憂鬱な気分にさせる嫌なことが、実は勘違いだった(そもそも存在していなかった)という体験をしたい。
具体的には、「今日も仕事かと思いながら電車に乗って会社に向かっていたら、今日は休日だった」とか、
「資格や昇格の試験がじりじり近づいてきて勉強してねえなあとか勉強しないとまずいなあとか思っていたら実は日程が思っていたより数か月先だった・そもそも試験受ける必要なかった」とか、
そういう目に会いたい。
休日を休日として認識して休むというのはもちろん楽しいが、台風で学校が急に休みになるような、
不意に得られる休日というものは、単純な休日よりも得した気がして幸せな気分になれる。
しかしそんな体験は、は会社勤めの人間にはもはや縁遠いもので、台風が来ようが電車が遅れようが、暦通りに会社は営業する。
理由は全く思いつかないけれども、日曜日を平日だと思い込んでスーツ着て、ネクタイ締めて会社に向かいたい。
会社まであと10分程度の距離、会社行きたくねえなあ、仕事したくねえなあという感情がピークに差し掛かるあたりで不意に休みであることに気がつきたい。
普段寝てばかりいる日曜日でもそれならばどこか出かける気にもなるだろうし、そのまま引き返してスーツ脱ぎ捨てて二度寝するのも想像するだけで最高に幸せだと思う。
学生の夏休みも「8月21日から学校が始まると思っていたが、実は8月31日まで休みだった」みたいな状況だったら、怠け者の俺でも宿題をもうちょっと計画的にできた気がする。
ただ、ひとつ問題なのは、自分で自分を騙すことはできないという事だ。
誰か俺を騙してくれないかなあ。