もうまもなく三十歳だし、どんだけ素晴らしい改善提案しても鼻で笑われる派遣社員ていう雇用形態にうんざり来たので、転職を決意した。
やー上司だの正社員だのて、こいつら明らかに私より頭わりーだろ、と思いながらぶすぶすブス顔で働くのほんと嫌になったので。
んで退職してはや三ヶ月弱。まだ働いていない。というか就職活動に対するやる気がまったく起きない。
基本的に私は外で働きたくない。家庭を守りつつましく生きたい昭和の女だ。家事ちょうできる。とくに料理。
しかしながらその地位におさまれるよーな気性でもなければツラでもない。つーか喪女だ。
じゃあ自分の腕で働いて食っていくしかないじゃない! ゴー! 喪女ゴー!!
というわけだけど働く気が起きない。
一応ハロワに顔出したり、ちょこちょこ応募したりしているけれど。見事な祈られ具合である。
長らく「時給」で働いてきたせいか、どうにも「自分の時間に値札つけて売ってる」感覚なので、会社に貢献という頭になれない。
定時で速攻帰りたいし業務時間外の付き合いとかまっぴらごめんである。
という、てめー甘ったれてんじゃねえぞ世の中のみなさんにあやまれ!な感じと。
自分でいうのもなんだけど学校のおべんきょだけはそこそこできてきたので、世の中のみなさんを見下してるきらいがあって。
でもそのみなさんが経験してきた、就活とか会社勤めとかの努力とか我慢を私はしていない。
会社勤め関係以外でたくさんしてきた努力も我慢も、みなさんからしたら無価値だ。
つまりみなさんから見たら私クズじゃね? あっやっぱクズだ不採用言われたものクズクズ私クズ!
ていう、「一般社会から見たら私がいちばんクズなのを確認したくない」な感じがあって。あっこれも甘ったれてんじゃねえぞだな。
何故に就活とかしてこなかったって、芸術専攻だったのでえらい人たちの下働きしたりなんやかんやしてたわけです。
でもある日気づいてしまった。私のような、誰の援助も受けられない人間、しかも甘ったれがやっていいことではないと。
端的に言って、生きてくお金得られる目処がたたないしたてる努力したくないじゃん私、と。
だから辞めて、芸術じゃないところだとしても、どこかに勤めてたべて行くしかないと選んだのに甘えてる。
甘ったれんなよ。独りで生きてかなきゃならないのに。
甘ったれんな。甘ったれんな。誰にも頼れないし、どこにもお金はないし、おまえ独りで生きていかなきゃならないんだよ。
友だちはたくさんいるけれど、その誰も、私をほんとうに世界でいちばんには大事にしてくれない。
親類縁者もおなじだ。
私をいちばん甘やかせるのは私だけど、私を助けられるのも私だし、いちばん大事にできるのも私だけなんだよ。
私よりあいつ甘えてね?と思っちゃうことがあったとしても、きっとどの人も、その人はその人なりに努力も苦労もしてる。
表も裏も甘えてるのわたしだけだからー!