んー。
なぜ無意味に見えてしまうのかというと、海外のデモと根本的な部分が違うからなんだよね。
「ウォールストリートを占拠せよ(OWSだっけ?)」の場合、ただ集まって馬鹿騒ぎしているわけではない。騒動自体は単なる手段に過ぎない。
とかく世間の耳目を集めて、大衆に共感の得やすい主張を流布し、政治家に「こいつらは利用価値がありそうだな」「こいつらを見方に引き入れると票になりそうだな」と思わせ、そうやって議員たちを取り込み、議会で一定の影響力を行使できるようにした上でデモ本来の目的を達成しようという生臭い計算があるんだよね。
リンク先の就活デモにはそれがない。騒いで鬱憤を晴らしてるだけ。いや、アメリカのデモ参加者も大半は鬱憤を晴らすために参加してるんだろうけども、少なくとも主催者の見ている方向はまったく違う。
これは個人的な印象だけど、日本のデモって、自分たちの主張を政治の世界にコミットしやすく設定するという発想がない場合が多いよね。だから議員たちから見向きもされないし、見向こうにも「で、我々にどうしろと?」といいたくなるような頓珍漢な主張ばかりになってしまう。リンク先の就活デモに連帯するメリットがありそうな議員ってほとんど居ないでしょ。
そうなってしまう要因はいろいろあるんだろうけれども、大きなものとしては、「政治の世界」をケガれたものと認識し、政治の世界へ足を踏み入れることを忌むべき事とみなすような考えが、彼らの中にあるんじゃないかと思ってる。特定の分野で成功し大衆からポジティブなイメージを持たれてる人、たとえばノーベル賞受賞者やオリンピックメダリストといった人が、特定の政党から議員として立候補したときに抱くネガティブな感情。