2020-05-19

親指シフトローマ字入力より遅いので、これ以上広めるのはやめよう

親指シフトキーボード販売終了が決まったが、親指シフトが早いと思っている人が多いようなので書いた。

知って欲しいこと

なお、現代日本語を最も早く入力できる方法は、音声入力かステノワード系統(キー複数同時押しすると変換済みの単語入力できるもの)だ。キーボード配列を多少どうこうしても、この二つには勝てないだろう。

親指シフトが遅い根拠

このサイトが詳しい。その要点。

ようするに、親指シフトが早いとする根拠は、宣伝のため大昔に広められた話が元となっている。特に打鍵数の話は嘘と言ってよい。いまでもこの話を使うのは人々を騙すようなものなので、絶対にやめて欲しい。

親指シフトが打ちやすいまたは疲れにくい根拠存在しない

ローマ字から親指シフトに移行して、腱鞘炎が治った人もいるし、逆に腱鞘炎になった人もいる。

ローマ字で手が辛い人は、親指シフトを試す前に次を試そう。

さらに、親指シフトは親指のキー無駄遣いしている

仮に、無変換キーと変換キー親指シフト用に使うと、無変換+ホームポジションカーソルキーにしたり、変換キーをCtrlにできなくなる。これはVimを使っていようがあった方がいい。これらをするには、何らかのソフト特殊キーボード必要になるが、親指シフトを使う時点で同等の処置必要になる。世の中には親指で押せるキーが大量にあるキーボードもあるが、それでも親指で押しやすキーキーボード一等地であり、無駄遣いに変わりはない。

どのキー配列が優れているか判断は、非常に難しい

たとえば、左右交互打鍵というものがある。片手のキー連続して打つよりも、左手キー右手キーを交互に打つ方が早くなるという理論だ。この理論を元に、可能な限り左右交互打鍵になるよう工夫されたキー配列存在する。

これは一見、とても理にかなっていそうだが、疑う声もある。例を出すと、QWERTYキーボード左手だけを酷使する「fdsa」と左右交互打鍵の「fjdk」なら、左手だけを酷使する「fdsa」の方が早く正確に打てる。

現状、どのキー配列が早いか判断するには、タイピング熟練者の実際の速度を見るしかない。かな打ちやステノワードは、ローマ字打ちよりも使用者が少ないにも関わらず、タイピング大会などでローマ字よりも明らかに早いとわかっている。親指シフトはそうはなっていない。

ローマ字から移行したい人へ

ステノワード権利でがんじがらめになっていて気軽に使えない。

かな打ちはローマ字よりも早いが、タイピングゲームではかな打ちを使うが普段ローマ字入力という人もいて、簡単に勧められるものではない。

AZIKのようなローマ字改善したものもあるが、AZIK以外にも複数入力方式が乱立していて、どれを使えばいいのかわからない。利用者AZIKが一番多そうだが、それでもかなり少ないだろうし、「っ」の打ち方が本来ローマ字と違っていて互換性も低い。

  • キーボード自体、旧々世紀のテクノロジーじゃん・・・

  • やっぱりTS購入したほうがいい?Gigazineのオリジナルサイトでは199ドルだが並行輸入されると5万前後になってる!米国出張を入れて直接買い付けに行くわけにいかねぇ。高杉晋作!技能の...

  • anond:20200519200517 親指シフトがdisられていて悲しい。自分が親指シフトを使っているのはたまたま昔ワープロで覚えたからで、他人に無理に勧めたりしていない。親指シフトのユーザーが...

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