2012-05-28

家入氏はもうほとんどネットみてないんじゃないかと思う

Studygiftの騒動で、家入氏について思うのは、彼はあんまネットみてないんじゃないかな、ということだ。そのくらい、ネット空気感に対して鈍感になっているのを感じた。

まず最初坂口を起用した点。「はあちゅう」的存在感全開の坂口看板に建てるあたり、完全にネット空気に対して鈍感になりはじめているとしか思えない。昔の家入氏ならその坂口存在感をこそ笑っていたし、そういうネットゴロに対する健全アンチ精神があったと思う(例えば夕日ばっかり投稿するサービスを作って、実は顔のアイコンだけで人気が決まるランキングを作るとか)。それと特にから面白くない(けど小中学生に人気があるから人気がある人に見えてしまう)ヨシナガ氏をプロデューサーにするとか、ほんと周りに人材いないんちゃうんかと思ってしまう。

こういう、実は「実は特に人気もないんだけど、フォロワー数や話題性で人気者風に見える人」をピークから遅れて起用するのはたいてい「数字しか見ていない業界人」の仕事名前も聞いた事ないアフェリエイトの達人みたいなのが、さも有名人のごとくテレビに出ているときに感じるアレ。業界の中にいない人が業界を描こうとするときに生まれるあの周回遅れ感)そのもので、家入氏のアンテナの感度の低さを顕著に感じる。

(百歩ゆずってもし今回、坂口寄付金を集めるのが本当の目的だったとすれば、先に適当学生を何人か建てて、寄付を集めて、その後で坂口を登場させるべきだろう。)

いや、むしろ彼がそういう日本的なウェブ空間業界のしがらみからあえて鈍感であろうとしているのも分かる。そういう異端児キャラを彼は自分アイデンティティにしようとしているから。

ただそれならば、せめてその「あえて」感をこそ出すべきで、このやり方ではバカは騙せても、ネットの中枢にいるギーク層、論客層、はてな層、2chらーなど、「ラウドマイノリティ(少数だが影響力の強い人々)」にたたかれるのは、必然であったと思う。そこら辺を納得させる/牽制する要素が、サービスの中に何もなかったことに正直驚いた。(その辺り、ひろゆきなんかは周到に、馬鹿相手に話しつつも、常にその後ろ側にいる玄人ユーザーへの目配せを忘れていないし、はてなは逆にそこから抜け出せないんだが)

昔の家入氏はバカを装いつつもコアな部分でネット好きというのがよく伝わってきたからこそバカからギークからも愛されていたと思う。そういう空気にきちんとリーチしたものが、ペパボ以降の彼からはまるで感じられなくなってしまった。

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