2011-10-05

自炊」代行業者が撲滅された後にわたしたちができること

何が行われたのか

比較的手広く「自炊代行」を手がけていた業者は、出版社作家が連盟で出した質問状という名前脅迫状によって店をたたんでしまうことになりました。

法律上の論点はこのへんの記事に出ているとおりだと思います

http://anond.hatelabo.jp/20110907193725

違和感の原因

自炊業者を利用して自炊していた人たちが、脅迫状を出した人たちに感じる違和感はひとえにこれではないでしょうか。


出版社から出ている紙の書籍勝手電子書籍化するなといわれても、お前らは私たちが読みたい電子書籍など一冊も出していないだろう。それなのに客を泥棒扱いしておいて、えらそうに一体何様のつもりか。

Amazon Kindleで読める電子書籍は100万冊を超えています

一方、日本で出ている電子書籍は22万冊をようやく超えた所で、しかもその多くがマンガだといわれています


媒体で出ている本をすぐに電子書籍で読みたい人は、大手出版社俺様フォーマットで、紙媒体とほぼ同じ価格で売りつけてくる電書籍を、間抜けのようにあんぐり口を開けてずっと待っているべきなのでしょうか。

不利益を被っているのは読者であることは明らかなのに、出版社既得権益保護システムが完成するまで黙って待っていなくてはならないのでしょうか。

それとも、自分裁断機スキャナーを揃えて自炊するべきなのでしょうか。

でも、そういう機材がそもそも高価で場所取りだし、スキャン時間もったいないから自炊代行業者を利用していたわけでしょう?

残された道は

脅迫状に署名した作家出版社をすべてボイコットするのは、現実的ではありませんね。

例えばこんなのはどうでしょうか。

1.出版社ではなく読者主導の電子書籍コンソーシアムを作る


日本電子書籍市場に感じられる鬱屈は、旧態然としたビジネスモデル出版社保護するために根回しばかりやっていて、なにひとつ読者の利益になりそうな要素がないという点ではないでしょうか。

電子書籍価格著作権関連の法制について、もっと読者の声が反映されるべく、出版社に対して影響力を行使できる団体を作るというのはどうでしょうか。



2.脅迫状に署名した作家は、時代を逆行させようとした誤った選択をしたことを知らせる


リストに載っている方たちはそれなりに功成り名を成し遂げた方々で、ファンも多い方々であるが故に、自炊民の失望も大きいのではないでしょうか。

読者として、自炊だって作者に正当な対価を払う気持ちが無いわけではないでしょう?

ただ、あの方々が、脅迫状に署名をしたことによって、自分たちのファンを結果的に泥棒扱いし、唾を吐きかけたことが残念です

彼らが出版社にそそのかされて将来の収入に恐れを抱いたあまり、誤った選択をしたことを、わたしたちは声を揃えて知らしめることができるのではないでしょうか。

そしてまた、作家の方々の恐れの原因が、出版社押し付けてくる印税のパーセンテージにあるのではないかということも。


3.集団で街に出て自炊パーティーを行う


古い映画ですが、ガンジーの伝記映画を見たことがあるでしょうか。冒頭に近い場面で、若い弁護士であったガンジーは、滞在先の南アフリカで不当な人種差別を受けます

その後、南アフリカ有色人種に義務付けられていた外国人登録証を燃やす会合を開きます

多くの有色人種が集まりイギリス官憲に囲まれた中でガンジー自分外国人登録証を火にくべます

ガンジーは殴り倒されますが、それでも登録証を燃やし、力尽きます

有色人種たちはそれをずっと見守っています。彼は官憲の前で堂々と法律違反を犯しました。それが不正法律だと確信していたかです。これはガンジー非暴力抵抗運動の始まりとして映画で描かれています

リテラシーの高いはてなーのみなさん


数あるソーシャルサービスの中でもさまざまな分野でリテラシーが高いとされているはてなーのみなさんは、これから取ることの出来る行動について、どうお考えでしょうか。

これからの行動の指針について、ぜひご意見をお聞かせいただきたいと思います

ちなみに、これを書いているのは、自炊代行業者の中の人ではありませんよー

自炊代行業者をはじめて利用しようとして、調べてみたら、どこもいっせいに閉店予定だったので、ずっこけてしまった情弱です

記事への反応 -
  • http://ebook.itmedia.co.jp/ebook/articles/1109/06/news064.html  出版社からスキャン代行業者への質問状を全文公開、潮目は変わるか こんなニュースが流れて、各方面ではテンプレート的な ユーザー...

    • 何が行われたのか 比較的手広く「自炊代行」を手がけていた業者は、出版社と作家が連盟で出した質問状という名前の脅迫状によって店をたたんでしまうことになりました。 法律上...

      • 出版社から出ている紙の書籍を勝手に電子書籍化するなといわれても、 お前らは私たちが読みたい電子書籍など一冊も出していないだろう。 それなのに客を泥棒扱いしておいて、え...

        • アメリカでー、アメリカわー、アメリカがーって話をする奴はさ。 英語でアプローチできる対象と、日本語でアプローチできる対象を、実際に考えてみりゃいいんだよな。 全世界を相手...

          • 「英語なら全世界を相手にできる」というのは議論が雑すぎるので(英語圏全員が読むわけでもなし)、もう少し踏み込んだ試算が読みたい 実際、何倍ぐらいの差が出るもんなんだろう...

      • http://anond.hatelabo.jp/20110907193725 こちらの記事は知識のある人がずいぶん考えて書いているみたいだ http://anond.hatelabo.jp/20111005011553 一方、こちらの記事は単なる煽りなのだが、 それにし...

        • 本当にその本や資料が必要で・かつスペース的限界に直面してる人(学者とか)は 自炊初期投資ぐらい自分でやると思う。 同類同士の狭いネットワークでの共有ぐらいのこともする。 ...

        • こちらの記事は知識のある人がずいぶん考えて書いているみたいだ スカスカだと思うぞ。 自炊の可否が圧力になるくらいなら、そもそも電子書籍市場が先にできる。 電子書籍市場が...

      • 客を泥棒扱いしておいて (´Д`)

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