2024-03-03

少子化根本原因は文明化なので、対処不能

政府少子化対策に躍起で金をばら撒こうとしているが、少子化の原因は金ではない。社会文明である

もっと言えば、文明化によって「死」がリアリティを持たなくなったかである


人間は今までずっと、死から逃れようと文明を発展させてきた。

しかし、そのような社会を善かれと思って目指していくこの流れは、われわれから「生きている実感」を失わせ、ひいては「生きている理由さらに言えば「命をつないでいく目的」さえも見失わせてしまった。

貧しい発展途上国ではなく、先進国で「反出生主義」が萌芽し急拡大していったことも偶然ではない。


そしてそれ故に、少子化問題は解決できない。いくら金を与えようとも、子どもを産み育てる根本的な「理由(≒生きる理由)」を復活させることにはつながらないからだ。


また、「文明化」という視点から観ると、今よりずっと貧しかった時代の方がよほど子どもは生まれていた理由説明できる。

貧しさや劣悪な教育が多産文化を促進したように見えるが、それは擬似相関だ。貧困や劣悪な教育水準だった時代には、「死」がいまよりずっと身近だったからたくさん生まれたというだけだったのである

現在出生率が高いアフリカも同様だ。


もう正直言って、我々は少子化対策は詰んでいるということをいい加減認めるべきなんじゃないかと思う。

出生率を上げるには、時計の針を逆回転するしかいからだ。


だが、「中世のような世界観に戻れば、また私たちはまた産みたくなる」といわれたところで、私たちはわざわざ「また産みたくなる」ということのために、いまの暮らし文化水準や社会水準をみすみす手放すことに同意するだろうか? いや、かりに同意したとして、いったいどうやってそれを実践するのだろうか? 


我々の前には滅びの道しか残されていないのである

  • 社会が危機に襲われた時、いつも弱い人から犠牲になっていく。 税収が減り社会保障が傾いたら、高齢者、障碍者、貧困女性の生活はどうなってしまうのか。 いったい誰が支えてくれる...

記事への反応(ブックマークコメント)

ログイン ユーザー登録
ようこそ ゲスト さん