2023-12-23

非モテからの脱却

会社にやたらとモテる人がいる。

見た目はそれほどよいわけではないけど、男女問わず人気が高い。

すでに結婚もしているので変なことになったりということは無いのだけど、いまいち信用できなくて距離をおいていた。

コロナが落ち着いてきたということで、年末の早い時期から小さいグループ分散して忘年会をやることになった。

黙々と飲んでいたせいで随分と酒が回っていたこともあってか、別に嫌われてもいいだろうという気持ちモテ男に少し煽り気味で質問を投げてしまった。

「○○(モテ男さん)はどうしてそんなに男女問わずモテるんですか?入社以来、実はそれが理由いまいちずっと信用できなくて。」

するとモテ男は気分を害した様子もなくいつもの調子で答えた。

聞くと、自分が大切に思う相手というのは、その相手が大切に思っているもので成り立っているので、その人を大切に思いたいのであれば、その人が大切に思っているものも大切に思う必要があるということらしい。

簡単な話で言えば、大切に思いたい人が例えば花が好きなのであれば、その花を好きだという思いを大切に思うということらしい。

それなら、例えば自分が花を嫌いだとしたら、好きだと嘘をつけということになるのか質問をしてみる。

モテ男が言うには、そうではなく、大切に思うということは好きになるということではなく、自分は好きではないけど、好きだと思っているあなた気持ち尊重しますよということだそうだ。

好きではないけど、好きという気持ち尊重するとはどういうことなのだろう。

ただし、物事価値には、”好き/嫌い”と”いい/悪い”という異なる軸を持つ尺度があり、悪いものはいずれその人の生命を脅かす存在なので未来に向かって最小化していく必要があり、人が幸せになるには、”好きかつ、いいもの”を最大化させることが理想的だということらしい。

かにモテ男の行動を見ていると、何かしらの価値観を押し付けたり、頭ごなしに否定したりということはない。

まずは相手の言い分に耳を傾けてみて、その上で誤解の根本に目を向けようとしているようにも見える。

それはなんとなくわかるものの、その通りマネをしてみても到底モテ男みたいになれるとは思えなかった。

はぐらかされたわけではないとはわかっていながら、結局何もわから仕舞いだ。

ただ、確かにモテ男に対する印象は変わった。

別に自分は彼を苦手と思っていてもいいのだと、少なくとも彼からはそう思われていることがわかったからだ。

どちらかというとそっちのほうがモテる秘訣が隠れているんじゃないのか?

もやもやした気持ちを整理したくて文にしてみたけど、結局もやもやが増えただけだった。

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