2023-07-05

[] 映画怪物」と一部批判について

ネタバレを含みます

未鑑賞の方は事前情報なしでの観賞を強くおすすめします。














監督是枝裕和脚本坂元裕二映画怪物を観た。

個人的に本当にすごく良かった。多くの人にこの映画を観てほしいと思う。

一部から意図的クィア映画であることを隠蔽しているという批判が上がってるみたいだけど、僕は制作サイドの判断を支持したい。

なぜならこの作品人間が持つ無意識の加害性、また特にマジョリティマイノリティの人々をいか無意識に加害しているかということも描いた作品だと思うから

自身は元ヘテロバイだけど、この映画は事前情報なしで観に行けたので湊の母親や保利先生視点ヘテロとして追体験できた。

そして、この映画を観た多くのノーマルの人々と同様に第三幕で明かされる真相に大きな衝撃を受けることができた。

もし、事前にこれがクィア少年同士のラブストーリーだと知っていたらここまでの衝撃を受けることはなかっただろう。

そして、バイセクシャルをカミングアウトしていない僕はきっと映画館でこの映画を観ることはなかった。

また、もし大々的にそれが告知されでいれば、一番この映画を観てほしいマイノリティかもしれない子供の親たちにこの映画は届いただろうか。観れたとしてもそれは事前情報なしの観賞体験とは全く異なるものであったはずだ。

もしこの映画に注文をつけるとしたら、最後のシーンだけだ。湊と依里が生きていると確信できる描き方にしてほしかった。

ただ、あの終わり方だったからこそ彼らは観客の心の中で生き続けるのかもしれない。

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