2023-02-17

親の葬式喪主をしたくないから親より早く死ぬ

親の葬式喪主が大変だ!というnoteがバズっている。

最近、私も母方祖父を急に亡くした。

残された祖母は茫然自失状態で、結局私の母が喪主をしていた。とにかく大変そうだった。悲しむまでもなくやるべきことが押し寄せてくる様は。故人に近しい筈の人間が悲しむ暇もないってどういうことだよ、という感情を禁じ得なかった。

ところで、祖父母と母の関係性は、あまり良くなかった。孫だった私にとっては優しいおじいちゃんおばあちゃんだったが、まだ幼い私が祖父母の家で甘やかされると、明らか母は不機嫌になり、祖父母の家から帰ると私はよく何かと理由をつけて折檻を食らっていた。最近、お互いが歳をとったことでようやくいろんな感情に収まりがつきつつあったようだけど、たぶん祖父に対しての母の感情は、結構複雑なものがあったように思う。

でも、祖父は急にいなくなってしまった。家族葬だったとはいえ親族集落(ど田舎なので)の人たちが焼香や弔問に来て思い出話をしていくし、喪主なので親族代表で母は挨拶をする。死んだ人のことは誰も悪く言わない。母も無難挨拶をした。通夜火葬葬儀を経て、勝手に残された人たちの思い出話の中で、「良い人だった」というラベル祖父に貼られていくのを見ていた。先述の通り私にとっては優しいおじいちゃんだった。でも、わだかまりを持ったままの、娘だった母は、勝手に綺麗なイメージに書き換えられていく祖父像を、どう見ていたのか気になった。

そしてタイトルの話。

祖父母と母の間にいろいろあるように、お察しの通り私と両親の間にも、いろいろある。今は距離を置いて暮らしているし、たまに電話で話し、たまに実家に帰るくらいの距離感でいられるから穏やかだけど、特に母と私は、一つ屋根の下で暮らすには絶望的にたぶん合わない人間だった。許せてないことがたくさんある。でも、この距離で落ち着いている今いちいち掘り返すのは面倒くさい。

でもいずれ両親がなくなったら、喪主をやるか、兄弟喪主を託せても弔いの場にはいなければならない。その時葬儀に来た人たちが勝手に両親に「良い人だった」のレッテルを貼っていくのだろう。もちろん「良い人」成分も間違いなく私の両親だろうが、それでコーティングされた中身に、結構さんざんな目に遭わされてきた。それを知らない人にはなかったことにされてしまうし、死んだ人のことを悪く言う人はいない。

私はたぶん、それに耐えられない。

親の葬式なんか絶対あげたくない。

から親よりも先に死ぬ。そう決めている。

  • いちいちバズったものにすがって承認欲求を得たいのは中々いじらしいな たかが葬式程度を理由に親より先に死ぬとかいっちゃうの馬鹿馬鹿しい

記事への反応(ブックマークコメント)

ログイン ユーザー登録
ようこそ ゲスト さん