政権支持率調査の結果が出たときに必ず出てくるのが「自民党がこんな体たらくなのにそれでも野党が弱いから持ちこたえられる」という意見について。
これはほとんど野党の問題じゃないんだよね。もちろん多少はあるけど。
おそらく「何があっても自民党支持」って人が3割ぐらいはいる。これはもう崩しようがない。仮に自民党議員全員が国会で眠りこけていても離れない。
自民党のおかげで飯食ってる人たちだから。いってみたら中の人。
大企業が組織的な不祥事を起こしたときに「あんな会社一回つぶせばいい」と外野は言えるけど、従業員や関連企業は言えないようなもので。
だから野党が完璧だろうが不甲斐なかろうが切り崩せるのは政権支持率30%までで、それ以上は何があっても下がらない。
ある程度の年齢以上の人なら森政権の支持率9%、麻生政権の支持率16%をおぼえているだろうけど、それは自民党内に補完勢力がいたから。
あのとき不支持だった人たちはみんな野党のほうがいいとおもっていたわけではなく、自民党内の他の派閥に代わってほしいとおもっていたのだ。
今だって、自民党内で「カルトとは完全決別します、金融政策改めます、コロナ対策ちゃんとやります」ってグループが出てきたら岸田内閣の支持率はあっという間に10%ぐらいに落ちるだろう。
でも現れない。骨抜きにされてるから。
つまり、政権支持率が一定値から下がらなくなった原因は「野党が弱くなった」じゃなくて「自民党が弱くなった」なんだよね。