兄に彼女ができました。
もう何か月も続いているらしい。
何とこの前は彼女さんの実家に行ってご両親と飲み明かしたのだとか。
ワオ、我が兄ながらキラキラしている。
正直私にはブラコンのケがあるので兄に彼女ができたことは当然だと思っているし優良物件を見つけたな!と鼻高々である。それに兄が好きになる彼女さんなのできっといいひとだろうなと思っている。(私は実家を離れて一人暮らししている大学生なので彼女さんと会ったことはないのだ)ぜひ仲良くなってみたい。
……ので、ここで問題なのは兄に彼女ができたことじゃないのだ。
カミングアウトしてしまうと、私はバイセクシャルである。アセクシャルも入っているのか、これといった恋愛感情も薄い。
加えて軽い男性恐怖症もあるし、つまり母の望むようないわゆる男女のお付き合いをする土台が全くと言っていい程ないのである。
一度、バイセクシャルであること、そもそも恋愛感情が薄いことを母にカミングアウトした。
その時は驚きつつ受け入れてくれたように思う。ただ、「お父さんが厳しいから男の人が怖くなっちゃったのね」「その内男の人を好きになれるかも」と言っていたのでん?と思いはしたが、まぁバイなので男子を好きになったこともあったし受け入れてくれたこと自体がありがたくてそれどころじゃなかった。
ので、ほっといたのが悪かったのかもしれない。
兄と彼女さんが仲良くなるにつれ、母からの「彼氏いないの?」「好きな人は?」コールが増える増える。
ただの被害妄想だとは分かっているんだけど、普通に男の人を好きになれない自分を責められているようで嫌になっちまうのだ。
ただでさえ世の中は恋愛ソングと恋愛ドラマに溢れているというのにそれが理解できない自分に鬱になっちまうのだ。
誰のことも好きになれないまま歳くって独りでいることを憐れまれながら独りで死んでいく想像が容易にできて死にたくなるのだ。
本当の相互理解なんてできないとわかっているものの、それでも一度私のことを知ってくれたはずの母からの催促にいちいち傷ついてしまう。
お手本のような人生を歩む兄、優しくて大好きだけどキラキラしすぎて鬱になる。
うんち
クロデミー賞受賞作品
これがプレッシャーにならない社会、時代がくるといいね。社会の構造とかテクノロジーや医療の進歩とか、思想の変遷が起こらないと難しいだろうが。50年後には変わっているのかなぁ...