2020-02-11

相続税より贈与税の方が高いのはおかし

贈与税生前贈与による相続税回避の為に、1950年相続税法と共に創設されたそうだ。ならば贈与税相続税と同じ税率が設定されればよいのに、なぜ贈与税の方が高いのだろうか。理由を調べたがわからなかった。親から子孫への資産譲渡は親の死を以て行うべしという価値観税制から想起されるが、それはおかしいのではないか。以下の会話例で、親から子孫への資産譲渡は死を待たずに生前に行った方がよいことを示す。

 

老人「わしは今まで株式会社大株主をやっていたが、もう年だからわしの子であるお前に株式を贈与しようと思う。大株主として経営に口出しをすることはなかったが、法令遵守社会貢献従業員福利厚生に関してはしっかり監視してきた。お前が株主になっても引き続き会社監視してくれ」

子供「わかった。でも、いきなり全株式をもらって大株主になるのは負担が大きいから、株式の贈与は段階的にしてくれ」

老人「そのつもりだ。次の株主総会でお前に株式を贈与することを伝えるからな」

子供「ああ。俺はまだ会社のことがよくわかってないから、俺が株式をもらってからも助言や相談を頼む」

老人「いいだろう。もし、お前が株主に相応しくないと判断したら贈与を打ち切って、株式取締役に売却するなどして処分するからな」

 

この会話のように、年老い大株主子供対話を重ねて株式を贈与したら、会社取締役従業員安心だろう。しかし、贈与税による負担を避けるためには、親の死によって相続しなければならない。親が存命中の頃は、子供は親から相続を受ける為に耳障りの良いことを言うだろう。しかし、親が死に全株式相続した途端に、子供の態度が豹変するかもしれない。子供が過度な株主利益経営者に要求したり、取締役を好き勝手に選任・解任したり、株式悪徳企業に売却するかもしれない。こうなっては、会社取締役従業員はたまったものではない。

 

上記の例では説明簡素にするために相続財産株式被相続人子供一人としたが、不動産などの財産があったり被相続人複数人であったりしても、資産相続で争議が起こりえることは言うまでもないだろう。こうした争議を避けるために子孫への資産譲渡は円滑になされるべきなので、贈与税相続税より低くすべきだ。資産を円滑に子孫へと譲渡できなかったペナルティとして、相続税は高くてもよいだろう。

  • 完全に同意。相続税より贈与税の方が高いのはおかしい(anond:20200211214938)

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