家族写真と言ってもたいそれたものではなく、テーマパークなどで記念に撮る簡単なものだ。
私の実家は九州の田舎にあり、私は高校卒業後九州を出て本州へ。
当時は都会へのあこがれと、将来やりたかったことがありその勉強がしたくて九州を出ることを決めた。
しかし当時の私は反抗期真っ只中。親から逃げたかった気持ちも正直あった。
進学後、そのまま就職して、いつか九州に戻れたらという思いのまま1,2年程経った夏のある日、母から連絡があった。
母方の祖父が亡くなったという連絡だった。
丁度帰省する1週間前の事。
このタイミングで帰ってしまうと長期休暇中帰ることができなくなり、
トンボ帰りにもなってしまうので父と母の判断で葬式には出席せず、帰省後お線香を上げに行くことになった。
今でもその時のことを覚えている。
ショックで、悔しくて、悲しくて、どうして自分はすぐ駆け付けれるところに居ないのだろうと仕事中何度も泣きそうになった。
流石に泣くと仕事に支障が出るので頑張って耐えたが、帰省し、祖父の遺影を前にすると耐えることが出来なかった。
本当に死んだんだ。と実感してしまって。
祖父は無口で、厳しい人だった。よく私とも喧嘩をしていたのだが、その分たくさん可愛がってもらった。
春先に会いに行ったときは元気で、まだ仕事も現役だったので本当に突然の訃報だった。
この夏もまた会いに行って皮肉を言い合うんだと思っていたのに。
人の死ってこうも突然なんだな、と始めて実感して、またこうやって駆け付けれなかったときはと考えると怖くなった。
今もまた、実家を出ているがそれでも九州内なので実家に帰るのも容易で、また両親がこちらへ来るのも容易だった。
そして、先日両親が遊びに来てドライブに行き、冒頭に戻る。
本来私は写真に写る事が苦手で、記念撮影なども避けるのだがこの機会を逃したらまたいつ撮れるかわからない。
そう思うと「別にいいか~」と言ってる父母を引き留めて写真を撮ってもらった次第。
後悔してからでは遅い。というのは祖父の事で思い知り、もっとたくさん撮っていたらよかったなんて思わないよう、これからも写真は撮っていきたいと思っている。
お父さん、お母さんどうか長く元気でいてください。
女の話は長くて結論がないというお手本のような文章
でっていう