ドラマとか映画とかでしか聞いたことない話って意外と本当にあるんだなあって思った。
自分には親族、というより家族に近い関係の従兄弟家族が居て、その子供に兄弟がいた。
兄弟とは小さな頃から本当に仲良く、いついかなる時も一緒にいて、睡眠時以外はほぼ一緒に暮らしていたと言っても過言ではない程の距離感だった。
そんな幼少期にたくさん遊んだのにも関わらず、一切疑念を持たずに過ごせたことは、単に自分がアホだったのか、両親の隠し方が本当に上手だったとしか言えない。
成人も過ぎて幾年か経った頃に、突然何かのタイミングで自分の親から伝えられた。
実は従兄弟の兄は連れ子で、父さんは別の人、なんだそうだ。
従兄弟のお父さんはずっと強面で、帰ってくるとなんとなく怖い雰囲気がある人だなとか、いつも怒っているな、とかずっと思っていたのだが、自分が大きくなってからやっと、あのお父さんも子供想いの良い父親なんだなぁと思うようになっていて、
血の繋がりがないんだと聞くと、尚の事本当に"良い人"なのだった。
よく考えれば、昔から自分達の古い写真などを撮っているはずなのに一度も見たことが無かったなと、思い返してみれば不思議はある。
従兄弟の兄は成人前に知っていて、ずっとそれを弟に隠して今も生活しているらしい。
自分の親からはこの話は墓場まで持っていくつもりだったそうなのだが、いっそ知れてそれはそれで良かったとは思っている。
自分自身の親も割と稀有な育ち方生き方をしていると思っていたが、その身内にもそんな話があるなんて考えた事がなかった。
紛れもなく従兄弟家族は血の繋がった家族に見えていたし、今でもそうだとはっきり言える。
従兄弟の兄は実父にはもう会っていて、色々と自分で折り合いをつけているらしい、功利的な彼らしい結論である。
話を聞いたときには、今更知ってもどうとも思わない、と返したのだが、
実のところ結構吐き出し口が無く、なんだかモヤった思いだけが留まってしまったので、やっとどこかに吐き出せてスッキリしている。
もっと詳細があるのだけど簡潔にする為省いた。
自身の出した結論から言うと、家族は別に血が繋がってようが無かろうが家族になれる、という話だけだった。
すっきり。