【前提】
セクハラは悪い
【疑問】
元次官の受けている罰は、女性記者が受けた被害と比べて過大なのではないかと思っている。
したことは当然悪いことだが、世界中に実名で晒され叩かれ、家族が後ろ指さされたりというのは、働いた罪の大きさにバランスしてるのか疑問がある。
もっと言うと、女性記者がテレ朝の上司に報道することを訴えた、というのはペンの暴力じゃないかと思える。
会社を通じて内々に抗議してくれ、ではなく、記事にして報じたいというのは、報じ方によっては人死にが出てもおかしくない。
いや、もちろんセクハラを受けて女性記者の人格や自尊心が傷ついたのは分かる。だから相応の罰を受けるべきだと思う。この相応というのが難しい。
罰は、罪を働いた元次官、それを許し続けた財務省と、放置したテレ朝が受けるべきだ。
ところが実際のところ、元次官の家族まで罪人の妻みたいな十字架を背負わされ、痛めつけられる。今回は元次官に子供がいないようなので、そこだけはよかった。
家族には罪がないのに元次官の家族だと後ろ指を指して石をぶつけるのは醜悪だ。
報道の仕方として、相手の実名割れにつながるような情報を避けて、セクハラをなくすための啓蒙を図るよう報じることはできるわけで、週刊新潮のように実名あげて「売らんかな」でセンセーショナルに報じる必要はあったのか。
女性記者がここまで相手やその周辺を痛めつけるために報じることを望んでいたのか、それはわからないが、新潮に持って行ったことで、そういう意図が一つもなかったとは言えなくなったと思う。元次官や彼の家族がめちゃくちゃに叩かれるのを見越した上で、ペンの暴力を自覚的に振るったんじゃないか。
逆にそんな意図がなかったというなら、こんな風になることを意図してなかったというなら、想像力がなさすぎる。
一番悪いのは当然元次官。でも、だからといって、国民の敵のように報じ、この人相手ならどこまで叩いてもいいんだみたいに扇動するやり方はおかしい。
重大犯罪であれば家族を理由なく罰していいかと言うとそうでもないとは思うけどなあ