2018-01-23

ワンピースは正直に言ってその女の子の顔には合ってなかった。

けれど彼女が纏っている雰囲気にはこの上なく似合っていた。

その歪さに僕はエロスを感じずにはいられなかった。

しかもこのとんかつ屋の内装には合うはずもなかった。

物事の不規則・不釣り合いにエロスを感じるのは、人間性癖なのか僕の性癖なのか。

彼女の方からセックス話題を振ってきた。

共通の友人の浮気を二人で笑った。

彼女がする友人の話の中に、彼女自身の話が混ざっているような気がした。

自分彼氏のために援交をしている友達の話は、詳細が詳しすぎたのだ。

周りの客が僕らより後に来て、先に帰っていった。

それでも僕らは人のセックスの話をやめなかった。

昨日行ったライブバンドCDを後で貸してくれるらしい。

この会はまたあるってことかな、その時は君はどんな恰好をしてくるんだろう。

結果から言えば、僕らはそのとんかつ屋で解散した。

勇気も自信もなかったのだ、去年に当時の彼女にフラれた時からずっと。

当時の彼女との関係が怪しいときに、その女の子相談に乗ってくれた。

その感謝からご馳走すると約束した。

この会もその約束の会だった。

当時の彼女にフラれた時から、僕の気持ちが止まっていた。

当時の彼女のようにもう誰も傷つけたくないとかいう最低にくだらない考えもあった。

全ての気持ちを去年に置いてきてしまっていた。

今日就職先に提出する書類に「2017年」と書いた。

そういや年明けていた、と思った。

何もかも僕は去年で止まっていた。

日にちの感覚も無かった。

進む気持ちもなかった。

君はもう2018年で生きているの。

僕はまだ2017年で止まったまんまだよ。

もう諦めなきゃね。

いつまでもここに留まってたら腐っちゃうもんね。

から知ったのだが、そのワンピースは昨日買ったものらしい。

僕には関係の無い話なのだけど。

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