今朝のワイドショーは、どの番組もカヌー・スプリント競技の鈴木康大選手の薬物妨害問題を取り扱っている。カヌー競技の詳しい説明や、騒動の渦中となっている鈴木選手のことについて詳しく報じていて、色々勉強になった。鈴木選手の顔写真や映像が何度も流れていたが、私個人的には非常に好印象で爽やかなイケメンだと思う。こんな悪人には見えないイケメンが、ライバル選手の飲み物に薬物を混入して自滅させたというのは、本当なのだろうか?と何度も考えてしまった。
そこで私は我に返ったわけだ。これは男が常々女に対していつも批判している「イケメン無罪」と同じ考え方ではないかと。同じ男でも、鈴木選手のようなイケメンを見てしまうと「この人は悪人には見えない」と思ってしまうものなのか。
テレ朝の羽鳥さんの番組をずっと見ていたが、右側に座っているコメンテーター陣の中の一人の女性が、「オリンピックの選考という重圧の中で、魔が差してしまったのではないか」と鈴木選手を擁護するような言い回しのコメントをしていた。その女性は、いつもは鋭く権力批判をしているではないか、とツッコミを入れるところであるが、私は妙に納得してしまったのだ。
男は女に対しては「美人無罪」が当たり前に発動するのと同じように、同性に対しても「イケメン無罪」は起こり得るものなのだね。鈴木選手と正反対の位置にいるのが横綱白鵬だ。私も羽鳥さんの番組で大相撲の話題になると、「黒幕は白鵬だろ。こいつが日馬富士をそそのかして殴らせたんだろ」と常に白鵬を心の中で批判し続けてきたわけで、その意味では白鵬も可哀想だったかな。それとも、白鵬のあのふてぶてしい態度や表情はわざと作っているのだろうか。