すっかり人が信じられなくなった。
子供の頃は皆親切だったように思う。社会に出ると当たり前のように人を騙す人間だらけだった。皆、人よさそうにふるまうが、自分に利益の無い人間と思えば手の平を返す。
いい人を演じるのは何かしら見返りを期待してのものだった。ただの良い人だと思い、フレンドリーに接しようとすればはしごを外される。
会社では特にその傾向が強かった。利益を上げるために人を騙すのが当たり前だった。顧客はもちろん。同僚、上司、部下と、誰でも騙す。ニコニコして良い人を装うが、内面は嫌い合っているケースが多かった。
その事実に気が付いてから、もう会社にいるのが気持ち悪くてしょうがなかった。私は会社にいる人間との交流を絶った。
挨拶も極力せず、目を合わせず、耳を塞ぎ、受け答えは最低限のものにした。要件は文章でお願いした。
いつしか、顔を見るのが気持ち悪かった。人の皮をかぶった悪魔達と同じ空間にいるというだけで嫌悪感しかなかった。
街の人も恐ろしくなった。利害関係にない人間だとわかると途端に残忍になる。
商売をしている人もあまり接触したくない。営業はすべて詐欺に見えるし、実際そうなのだと思う。自分の利益追求が主で、いかに相手を言いくるめるかしか頭に無い。
医者も信じられない。医者から見れば所詮他人の体だ。失敗があっても適当に誤魔化せる。こちらは素人だ。
そして、私は世を捨てた。もう誰とも関わりたくない。
そこでこっちも騙してやれって思えないなら、おまえは優しいんだな
一人でできる在宅自営業になろう 毎日気楽です
そして統合失調症へ