5W1Hを伝えるべき場面で3Wぐらいで満足して「じゃあちゃんと伝えたからよろしくな!」と抜かす連中の多さには本当に呆れ果てる。
かろうじて伝えられた3Wも精度が低く何通りもの解釈の仕様が出来てしまう。
読解力は確かに重要だが、そこばかり木にして伝達力を蔑ろにしては駄目だ。
読解力と伝達力は両方があって初めてそれぞれに価値が出る。
伝達力のない人間に読解力があっても、そいつが次に誰かに情報を伝えようとした時にバグってしまう。
バグった情報を受け取った側に読解力があったとして、そこから得られるのは「この情報は穴だらけで使い物にならない」という結論だけだ。
白ヤギさんと黒ヤギさんの童謡なら笑い話で済むが、ビジネスの世界でそんなことが起きれば堪ったものではない。
堪ったものではないのだが日本人にはそういう堪ったものではない輩が大勢いる。
命令をただ受け取って実行に移すだけの兵隊のうちはそれでいいのかも知れない。
だが、日本という国は恐ろしいことに年功序列で階級を上げてしまう悪癖を持っている。
そのため読解力があっただけで伝達力は全く無いという地雷じみた人材が上に立ってしまうこともある。
日本人は将来の兵卒が、同時に未来の士官でもある可能性をとかく忘れがちだ。
そうして、子供は言うことをハイハイ聞いてくれればそれでいいのだから読解力さえあれば十分だと考える。
そうしていつまでたっても読解力テストの結果にばかり固執するのだ。
「社会人の基本はほうれんそう!」 「は? そんなこと言わなくても分かるだろ。これだからゆとりは・・・」