無限の時間があれば無限の道を通ることができる。それは自明のことであり、そこから言えることはなにか、それは世界のバランスの理由であり、生命の誕生であり、永劫回帰の証明である。
時間に始まりがあれば終わりがある。そして始まりと終わりの間がある。始まりと終わりの間が「時間」でないのであれば、始まりと終わりは時間的に接続される。
時間が発生した理由があるなら、時間が終わった瞬間に、かならず次の時間が発生する理由が生まれ、また次の時間が始まる。
いま、時間があるのであれば、時間が始まった理由は必ず存在し、時間は始まりと終わりを繰り返す。もしくは時間は終わることなく永遠に続く。
生命が生まれる確率は10の230乗分の1であり、宇宙の生まれた時間から考えるに生命は(神の存在なしに)生まれえないとの説がある。
しかし、無限の時間があれば無限の可能性がある。確率はもう意味をなさない。
進化について理由を求める人々がいる。原子生物が猿になり人間になるには進化論では説明がつかない。地球の生まれた時間から考えるに進化は(神の存在なしに)考えられない。
しかし、無限の時間があれば無限の可能性がある。世界を認識する「人間」が存在するまで無限の時間が繰り返され、無限の宇宙が生まれ、無限の生命が誕生したのだ。
無限の時間があるのであれば、無限の道を通り、無限に宇宙を繰り返す。
「私」の想像する、そして想像しない、あらゆる世界が繰り返される。
私の人生とほぼ同じ人生。ただ一度、一言だけ発する言葉が違う人生。
実現しなかったあらゆる「もしも」。それらは無限の宇宙で実現される。
人生におけるあらゆる選択は無意味であり、あらゆる道はすべて通っている。そして無限に繰り返し通ることになる。