オーストラリアに行った時にホームステイ先がこれだった。びっくりしたので他のオーストラリア人に聞いたけど綺麗な水で洗い流すという人はいなかった。なんでもシンクに水を張り、洗剤を適当に入れてその中に洗い物を入れ、スポンジでこすって乾かすだけだそうだ。汚くないのか聞いたが「汚れは残らないし洗剤は無害だから問題がない」らしい「でも日本では……」という話をすると「……神経質すぎでしょwww」と逆に笑われてしまった。
いいことを聞いた。ズボラな僕はさっそく実践してみることにした。万一他人に文句を言われても「はあ? オーストラリアではこれが普通だしー。神経質すぎでしょww」ととぼければいい。
実はたいていの合成の台所用洗剤はそもそも薄めて使うものである。ウソだと思ったら洗剤の裏を見よう。ちゃんと薄めるように書いてある。うちので1リットルに小さじ1だ。タライに3リットル入るとして大さじ1が適量となる。
コツとしては、明らかな汚れは事前にキッチンペーパーなどで取り除いておくことだ。また炒めものをしたフライパンのようにギトギトしたものは別にして最後に洗う。
洗い方は簡単で洗剤水のなかでスポンジでまんべんなくこするだけ。指でキュッと音がすれば汚れは落ちている。例えば皿ならそのまま引き上げて立てて乾燥させる。コップは水切棚の網状のところに伏せる。複雑な形をしたものは軽く振って水を払うといい。水切れがいいので思ったほどタライの水は残らない。たとえば次にコップで水を飲む時に水が泡立つというようなことは一切ない(泡立つなら水切りが足りないか洗剤が濃いのだ)。
それから洗ったものを指でこすってキュッっと言わなくなったらその洗剤水は限界なので捨てて新しく作りなおす。
うちではフライパンの持ち手がどうしてもキュッとならないので別洗いしている。だが鍋部分はテフロンだから上記の方法だ。しばらくやってみているが水や洗剤の節約にもなるし、洗うのが断然早くなる。不潔さも感じない。ズボラな人にはお勧めだ。ただし合成洗剤は毒だと信じこんでるロハスな嫁や友人に提案すべきではない。
実はこの方法は俺が高校生のころ飲食のバイトでもしていたことがある。その時はタライではなくて大きなシンクが2つ、1つが洗剤が入ってるやつでもう一つがすすぎ用だ。洗い方は同じで洗剤水の中でスポンジでこするだけ。その後一瞬すすぎのシンクに沈めてから干すのが唯一の違いだ。「さすがに擦っだだけで干すのはちょっと」という人はこのすすぎ水方式も検討してみるといいだろう。多分食洗機がない外食産業(特に屋台)なんかは今でもこれだ。外食でそういう食器で食って平気なんだから家で食っても平気だって。