2014-09-15

ポン引きのテクニック

http://www.kinsui-villa.jp/press/?p=2621

これを読んでもやっとしたので書く。

宮島旅館若旦那屋形船ツアーの売り方について語る内容だ。

例を挙げると、宮島には屋形船ツアーっていうのがある。

内容は、

神秘的な大鳥居厳島神社。夜の厳島神社を海上から参拝しませんか。

というもの屋形船説明書きをそのまま書いています

でも、伝え方を変えたらどうだろう?

昔、宮島は神の島と崇められており、神社に携わる神職以外は島に住む事も許されなかった、

そのため陸から厳島神社を参拝することはできなかった人々は、海上から厳島神社を参拝し祈りをささげたと言われている。

そんな歴史的で、貴重な体験ができるのは、宮島屋形船だけです。


最初言葉よりも少しは予約したくなるのではないかなって思います

屋形船日没からライトアップされた大鳥居を海上から望む事ができ、

沢山のお客様が利用されています。船頭の方が、大鳥居の目の前で屋形船をとめて、

参拝の説明もしてくれます

重要ポイントは、変更前も変更後も同じ商品提供しているということ。

観光客のために、観光客が求める商品を新しく企画・開発したり、商品ニーズに合わせて改良しているのではなく、今ある商品を売る売り方を変えているだけ。

一言で言ってしまえば、これはポン引きのテクニック旅館の企画というには語弊がある。

こういう売り方で真っ先に思いつくのはテレビショッピングだ。

売ってる商品ドンキホーテなんかにあるごくごくありふれた商品だが売り方が違う。

簡単、便利、あなたにぴったり、言葉巧みに財布の紐を緩めさせようとする。

で、いざ買ったらテレビイメージとは違ってガッカリしてタンスの肥やしになっている、

なんて話は至る所に転がっている。

結局、そういうガッカリ体験を何回かして、「もう買わない」になって客は離れていく。

騙される客がガッカリする客よりも多い間は客は増え続けるけれど、いつまでもそんな状態は続かない。

新規をどんどん掴んで焼き畑農業ができるテレビショッピングからなせる技で普通商売では確実に先細りになる。

さらによくないのはブログに書いてしまっているということ。

このエントリーの要旨を端的に言ってしまうと、「俺ってすごい」だ。

タイトルからして

旅館の企画の考え方、体験という視点を考える事が大切。」

とまるで同業者セミナー講師気取りで指導しているようだ。

一般の読者にとってこんな自己アピールは見たいと思うものではないし、

「書き方変えてるだけじゃねーか」と白けるだけだ。

「売るときはこうやって売るんだよ」っていうポン引きの自慢話をあからさまに

店が書いたら泊まろうとしていた客がどう思うか考えてみたらどうだろう。

中身を磨かずアピール勝負する-自分をよく見せようとする-気持ちが

そのままブログ、そして売り方に現れてしまっている。

商品のものをよくしていくという苦労から逃げて、

客を口車に乗せるポン引きのテクニックに走っていては客も逃げていく。

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