自分はWeb制作業をして約10年になるのだが、これまでを振り返るとほぼ受注生産が中心で、はてなのような独自サービスはあまり運営してこなかった。(いくつかのポータルは運営した)
普通、Web制作を学ぶ人は、最終的な「こんなサイトが作りたい・こんなサービスがしたい」という目標があると思う。受託メインで食って行きたい人は少ないはずだ。うちでインターンした子はそういう目標を持って巣立っていったし、同業他社や制作上のパートナーも、大体「こんなことがしたい!」という目標を持っていた。
しかし、俺にはそういう目標が無いことに気づいた。もちろん、会社を大きくしたいとか金持ちに成りたいとかWebの良さをもっと色んな人に知ってもらいたいとか基本的な欲望や理念なんかはある。しかし、具体的に「何がやりたいのか?」が無い。度々「こんなサイトを作ってみよう!」と企画してサイト構築をしても、途中で飽きる。8割方出来た状態で投げ出してしまうのである。
かと言って受託がやりたいわけではない。むしろ受託はやりたくない。WordPressをはじめ、自動化・無料化が進む昨今だ。受注生産はいずれ下火になる事は目に見えている。だから、俺がWebの世界で食っていくことを考えるのなら、何かしらWebサービスを立ち上げるべきなのだが、それが思い浮かばないし、思い浮かんでも長続きしないのである。
そこで発想を変え、「自分が仕事に関する事で何をしている時が一番楽しいのか?」を考えた。そして1つの答えが見つかる。それは「お客さんと話をしているとき」である。お客さんに自分の技術や商品を売り込み、お客さんの悩みに対して明確に回答し、その結果受注に繋がるのが何より嬉しいし楽しいのである。つまり、ディレクションである。俺はディレクションがしたいのだ。
しかし、ここでまた問題が出てくる。他人にディレクションを行うにあたって「商品」が必要だ。何もない状態で売ることは出来ない。客から「◯◯を作ってよ」と依頼があれば自身の技術を売り込むことはできるが、あくまでも受注生産の流れであり、客が自分を見つけてくれるまで待たなければいけない。仮に見つけてくれても明確に「私はこれが出来ます!」と証明できるものがない限り、見積依頼にすらならないだろう。
ということは、やっぱり「商品」が必要である。しかし、商品が作れない。何を作ればいいかわからない。そんなこんなで頭の中でグルグル思考が行ったり来たりしているうちに、いつの間にやら夜が明けていたのであった。
受注専門って別に悪くないと思うけど
>WordPressをはじめ、自動化・無料化が進む昨今だ。受注生産はいずれ下火になる事は目に見えている プロがなんのために存在してるのか全く理解してないから8割で投げ出すようなアホ...