自分の上達を感じる瞬間は?
人によって答えは千差万別だろうが自分は「賭けに出る瞬間」が最も楽しい腕の見せ所だと思う。
「賭けに出る瞬間」とはつまり、「勝利へ向かう様々な選択肢の中から自分なりの最適解をこれだと決めつけるぶタイミング」だ。
時にそれは崩されうるセオリーと心中する覚悟を決める形をとり、時にはセオリーを切り捨てる形を取る。勝負によって千差万別だ。
勝負が決まりそうな状況で一気に勝利条件を目指しに行くか、相手の隙を伺うために一手遅らせるか、その判断が勝敗を分ける瞬間はゲームにつきものだ。
むしろそれが無い遊びはゲームには相応しくないとすら言える。それはただのテストだ。能力を測ったりただ数字を積み上げるだけの作業だ。
RPGにだって「ここは回復魔法を使ってジワジワと戦うべきか、それとも一気にトドメを刺した方が勝ち目があるだろうか?」と考える瞬間は存在する。
だからこそRPGは物語を追いながら作業が出来る道具ではなくて「ゲーム」なのだ。
「ジャンプするタイミングは今か?それとも少し後か?」「敵は右に動く?それとも左に動く?自分はどちらに合わせるべきだろうか?」
勿論そんな小さいものではなく「遠くからチマチマ行くか、近づいて一気に倒すか」といった大きな賭けも存在する。
選択を間違えた瞬間に敗北が決まる、その瞬間にこそゲームらしさは存在しそれこそが醍醐味なのだ。
私はこの「選択を間違えたら勝負が決まってしまう瞬間」という物が本当に好きだ。
麻雀のオリとツッパの選択、カードゲームでの相手の手札読み、自分の頭をフル回転させ自分自身の経験値を生かし切って今持てる最高の戦闘感を働かせる。
この時に頭のなかを過去の様々な勝負や自分なりの作戦・方針が次々と駆け巡る時間、まさにゲームをしていると感じる。
勝った時の喜びも、負けた時の悔しさも、この考えを巡らせた瞬間の逡巡が何倍にもしてくれる。
ゲームの醍醐味は選ぶことが難しい選択肢にこそやはりあるのだろう。
そして、それは時と場合によって目まぐるしく変わっていくべきなのだ。
そうやって選ぶのが難しくなればなるほど、しかし論理的に経験的に考えれていけばどんどん答えに近づいていけるほどゲームは楽しくなる。