2013-03-23

会社を辞める先輩へ

先輩が会社を辞めるという話を聞いて、内輪で送別会を開いた。

そこで話していたことを咀嚼するために、少し文章を書こうと思う。


先輩は考えると同時に手が動く、あるいは手を動かしながら考えるタイプの人だ。

その人が、会社との折り合いを付ける事が出来ず、辞めるという決断をした。

9時5時の生活ものづくりを軽んずる風潮、社内向けの無駄仕事等、

会社仕事に納得できない部分があったのだと言う。

(勿論、それだけでは辞めないけど。まぁ言えない事や書けないこともある。)

それにしても、「辞める」という決断は重い。

有能な人なので、先輩の辞職は会社にとってもマイナスであることは間違いない。

なぜ折り合えなかったのかと思う。


そこで思い出したのが、二人の異能の人、スティーブジョブズ池田敏雄だ。

二人とも、組織との折り合いを付けるのに苦労し、ジョブズは一旦apple退職している。

だが、最終的には組織の側を彼らに合わせることで、何とか組織の中で活躍できた二人だと思う。

まぁ、ここで僕が言葉を尽くすよりも"Think different"でググって貰ったほうが良いかな。

この二人程の天才ではなくても、そういう人が一定数居る。先輩もそんな「異能の人」なんだと思う。

異能」というのは「大多数の凡庸な人とは違う」という意味単語であり、

その意味で、先輩が「大多数の凡庸な人」がいる会社と折り合えないのはむしろ当然だ。

そこを理解できず、今日は凡庸な側のロジックを先輩にぶつけてしまったが、そこに解は無い。

きっと、凡庸な僕は、先輩のロジックに心から共感することは出来ない。

でも、理解し、尊重し、尊敬することはできる。そのことに今気付いた。


世の中の大多数の人は、凡庸な人だ。

凡人は、与えられた仕事を与えられた制約の中でこなす方が、効率的仕事が出来る。

だが、異能の人は違う。彼らは仕事を与えられることに抵抗し、その枠組みを揺さぶる。

そうしていつの日か、枠組みそのものを変えてゆく。


凡人が異能の人を排除したとき、その組織はやがて来る枠組みの変化に対応できず、滅びて行くのだと思う。

から会社に残された僕たちとしては、異能の人を受け入れる度量を失ったこの会社を、

もう少し風通しの良い場所にしなきゃいけないと思う。

僕はもうしばらくそうやって、この組織の中で足掻いてみようと思う。

先輩には、これから会社と折り合うためではなく、

枠組みを変えるためにその才能を使って欲しいと思う。

そうやっていつの日か、世界を変えて欲しいと思う。


先輩、長い間の会社勤め、本当にお疲れ様でした。また時々飲みに行きましょうね。

はなむけの言葉としては、少し異質な方向になってしまったので増田に書いてみた。

こんな取り止めの無い長文をここまで読んでくれてありがとう

記事への反応(ブックマークコメント)

ログイン ユーザー登録
ようこそ ゲスト さん