2013-03-21

そこ一番大事じゃん

子供の頃から高校くらいまで習っていた楽器を、中年差し掛かった最近になって習い直すことになったら、大学以来演奏で苦しんでいたことの大半が解決してしまった。


何に苦しんでいたかというと、大きく言って2つ。

  1. 音が荒っぽい
  2. ちょっと込み入った曲になるとすぐ走る

それでも楽器のことをあまりよく知らない素人さん相手ならまだ誤魔化せたけど、同じジャンル音楽経験からは高確率でツッコまれてきた。


ちなみに再入門のきっかけは上述の悩みのためではなく、弾きたくなった曲が、独学では絶対にマスターできなさそうだからというものだった。

しか最初のレッスンで、僅か数分の演奏を聞かせた直後、指導者から長年の問題とその原因をズバリ指摘されてしまった。


即ち、とにかく力み過ぎ、無駄な力が入りまくっていると。

というか西洋楽器は、基本的に手首も肩も全く力を入れる必要はないらしい。

指を使う場合も基本軽く押せば事足りるものであり、少なくとも押せなくなるまでいちいち力を込めて押すものではないと。

そこまで色んな所が力んでいると、音はガッチンゴッチンした硬い音がデフォで、その音を荒っぽいとか汚いとか感じる人が絶対出てくるし、曲によっては力任せにやっつけたみたいな演奏になるわけで。

更に、素早いパッセージではまず指も腕も回らない→焦る→頭に血が上って我を忘れる→走る→ますます弾けなくなるという悪循環

そもそも熱い演奏というのは胸が熱くなるのであって、頭が熱くなるもんじゃないし。


それで基本に立ち返り、言われた通りに力を抜くようフォームを直したら、腕は素早く動くし、指はスルスル回るし、より楽器は鳴るし、頭が常に冷静なので他の楽器の音もよく聞こえてきて殆ど走らないと、自分もびっくりするほど改善してしまった。

えーそういうことだったのかー。力の効率的な使い方って一番大事で一番基本なのか。

まあ、力抜けというのは色んな所で目にしてはいたけど、自分がそれに該当するとは思えなかったし、「じゃあどう抜くのか」を懇切丁寧に教えてくれる人も全然いなかったよ。

世の中の上手な奏者は、どこらへんでこの真実に気付くものなのだろう。

これはもう早く理解したほうが絶対にいいことだけど、子供のうちから理解できるとも思えないし。


それと、知り合いにこのことを話したら「弾けてる人にそんな基礎からやらせるレッスンとか嫌味な先生だね。もっと色々な曲をやって楽しくやるのが普通じゃない?」と返されて驚いてしまった。

自分場合経験上、そういうフィーリング重視のなんとなく系レッスンでは何一つ身につかないので、これくらい実利的なレッスンのが好みなんだけどなあ。

それに経験者向けのレッスンだからこそだと思うし。


ともかく、自分みたく遠回りしたのがちょっと悔しい。

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