辞めたので最近の公文書管理システム事情は知らないけど、適当に予想してみる
公文書管理システムって名前は御大層だけど、うちの市では書庫の棚管理台帳+例規集でしかなく、運用も雑だった。
出勤簿とか、起案書とか、自課で予め倉庫に入れる文書カテゴリをリスト化して保存年限も指定しておく。
カテゴリ分けはかなり大雑把。
公文書管理システムからは空き棚の位置、通し番号が発行されるので指定された書庫の棚に段ボールを置いてくる。
公文書管理システムから今年破棄する段ボールを出力して、書庫から出して、幌つき軽トラ公用車に積んで、ゴミ処理場へ持って行き焼却炉にダイレクトシュート。
それだけ。
例規の方は市長決済や地方議会決議通さなきゃ更新されないものだし、どこにでもローカルバックアップあって復元も容易だろうから割愛する。
UIは10年前なのにWindows95で作ったような化石だった。
管轄は総務課文書管理係で、はっきり言って定型業務「しか」できない人の島流し部署だった。
毎年「いつもの」で済ませて、仕様書なんて10年以上誰も確認してなかったんじゃないかな?
Excelや、下手すりゃLotusで設計されたものを、WindowsやExcelのバージョンアップごとに
「同様に動作して業務を滞りなく継続できるように」って付記だけした契約を秘伝のタレのように使い続けていてもおかしくない。
箱詰めなんてどこの部署も新人と嘱託職員でやって、上司の確認決済もめくら判。
過去文書原本なんてものは重大クレームや訴訟沙汰レベルじゃないと引っ張り出さない。
厳密にアーカイブする労力より、何かあったら該当年度の段ボールを箱詰めミスまで疑って全部洗った方が労力的にはマシだから。
捨てる年度の混載さえなければ、どれがどの箱に入っていようがはっきり言ってどうでもいい。
ここからは予想だけど
行政DXの一環で庁内の働き方改革を進めるものとして、2022年4月から公文書管理システムの運用を開始しており
https://piyolog.hatenadiary.jp/entry/2023/05/06/014208#f-5a93bcab
ってことなので、猫も杓子もDXって中で旧公文書管理システムにも白羽の矢が立ったんじゃないかな?
「紙原本を引っ張り出す想定なんてけしからん、ディーエックスディーエックス……」って調子で。
とは言え、行政の継続性から言って押印した原本をスキャンした所で完全破棄なんてできないし
実務で必要な過年度文書は共有フォルダで管理してるし、役に立つ局面はそうそうないから雑に仕様変更したんじゃない?
Lotusの頃から変わってないような仕様書にチョチョイと「ファイル添付できるようにして」とだけ。
今まで管理していたファイルは棚管理台帳とレガシーフォーマットの例規だけのシステムに。
それなら拡張子の大文字小文字弄ったり、ホワイトリストでバックアップ対象を3日だけ管理しているのも納得できる。
下手すりゃ10年に1度しか引っ張り出さないもののために、決裁文書の最終版全部システムにアップロードするフローが増えるの嫌だなぁとか考えながら。
まぁコツコツ蓄積すりゃ、大量文書開示請求に強気に対応できるようになるだろうけど。
職員の徒労を脅しに譲歩を引き出そうとする、痛くもない腹探るようなやつね。
マジで対応しなきゃならないガチ文書開示請求だったら結局は最後は紙に印刷したものを目視確認しするし。
一括検索で引っかからなかった関連文書も心配だし、紙原本引っ張り出した方が手間ないと思うんだよね。
DX推進してる中で
「システムの添付ファイル紛失したけど、実は紙台帳から業務量改善できてなかったので支障ありません」
とか言えないじゃん。