2022-06-28

尼崎USB紛失事件SESの闇なのか

もう随分前の出来事なので、まあ今更感もあるが尼崎市民個人情報46万人分が含まれUSBを紛失した。

https://www3.nhk.or.jp/news/html/20220623/amp/k10013684811000.html

このニュースで狭い世界話題になったことといえば、実際に紛失した人物所属である

当初は尼崎→BIPROGY(旧日本ユニシス)→再委託先という情報だったのだが、後日、さらなる委託先の職員であったことが判明した。

元請のBIPROGYを一次請とすると人物所属元は三次請となる。

この多重下請け構造をみて巷では「SESの闇」とか言われていたが、実際そうなのだろうか。

階層は深すぎるわけではない。

この委託に次ぐ委託を見たときにかんじたのは「大して深くねえな」だった。まあIT業界にいる分には、三階層なんて珍しくもなんともない。

嘘か真か某メガバンプロジェクトなんて、七次請があったと聞くから三次請なんて可愛いもんだ。SESの闇というには明るすぎる。

USBで本番データを持ち出す恐怖

最初にこのニュースを聞いたとき耳を疑ったのが、「USBに本番データを入れる」という運用だ。はっきりいって怖すぎる。こんな運用をしていたら、遅かれ早かれ今回のような事故は発生していただろう。SESの闇でもなんでもない。

セキュリティ教育の欠如

想像だがこの委託先の職員は、セキュリティ教育を受ける機会がなかったのではないか

個人攻撃はしたくないが、はっきりいって本番データを扱うということにたいして注意が足りなさすぎる。

作業が終わったら原則その日までにUSBを返却すべきである。最悪、その日までに返却できなかったら、文字通り家まで直帰すべきであった。

セキュリティ教育が受けていなかったのかもしれない。

SESの闇」という意味では、ここはまだ議論余地があると思った(そもそもこの人エンジニアじゃないじゃん、SESじゃないじゃんという気持ちは抑えつつ)

誰が彼に教育すべきだったか

一番理想なのは、もちろん所属先の会社から教育を施してもらうことだろう。しかし、SES派遣所属から離れていることが多い。また、現場フィットした教育ができるかというと怪しい。

なので、このようなセキュリティ教育案件参画時に元請のマネージャーなどが施すことが多い。やってはいけないこと、もし違反してしまった時のペナルティなどを懇切丁寧に教える。派遣社員やSESも客の偉い人から言われると大体は守るものだ。

あることにふと気づく。

ここまで書いていて思ったのだが、この運用そもそも尼崎市には内緒でしていたから公に教えることも出来なかったのではないか。となると、やはり責任は元請に大きいと言わざるをえない。

元請は下請をこってり搾り上げる前にダマでやったことを真摯謝罪して、そのペナルティをしっかり受けるのが筋だろう。

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