2017-12-03

ニコニコ任天堂になりたかったんじゃないか

ニコニコ動画は、インフラ等の基礎の面で、体力的(財務的)に、

技術的に競合サービスに競り負けつつある、という言説には一定の確からしさがあるように思う。

その姿は、PlayStation 2Xbox狭間で沈みつつあったゲームキューブの頃の任天堂に重なる。

映像美やマシンスペックを追いかけるハードウェアの開発競争は体力勝負的な面がある。

それはマラソンレースのようなもので、長く苦しい戦いだ。

当時の任天堂財務質的には立派でも、ソニーマイクロソフトのような国際的大企業

競い合うほどの技術を自社で抱えるための投資は難しかったと思われる。

任天堂はある時、具体的には、ゲームキューブの中期以降からそのレースをイチ抜けたと降りてしまった。

当時誰かがインターネットで書いていたが、マラソンレースの横でいきなり、卓球を始めてしまった。

その象徴が、ゲームボーイアドバンスで出た『メイドインワリオ』のような作品であったり、

後年のWiiという後年のハードウェアであったりする。

任天堂技術力、もしくはその背景にある資金力で戦うことをやめ

自分たちの強み(ローテク・低画質だけど面白いゲームハードウェアソフトウェアの一体感だとか)で勝負をしだした。

その戦い方は常識はずれの破れかぶれな戦いのようにも見えたが、その後10年以上、浮沈を繰り返しながらも一定の成果を出してきた。

川上氏にユーザーの声が聞こえているかどうかは知らない。

ただ、声が聞こえていたとしても、ユーザー希望に答えて画質・インフラを上げていく先に、未来はあまり拓けなさそうだ、と私は思う。

マラソンには周回遅れでついていくくらいでちょうどいい、ローテクでも、自分たちの強みを伸ばせる技術を深めることが先だ」

というのが氏の本音ではないか

それはつまりマラソンレースの横の卓球台選択することであり、かつて任天堂が活路を見出し場所だ。

ユーザー自分たちの欲しいものは知らない、というのはちょっと引用するのもはばかられるくらいに知られた言葉だけれど、

やっぱり、ユーザー自身が知らない需要に光を当てることにサービス開発の面白さがあり、

それを掘り当てたときバリューが生まれるのは事実だと思う。

今回は、果たして発表されたものが「強みを伸ばすサービスであるのかどうかは私にはわからないし、

また、発表会での伝え方や今までのユーザーコミュニケーションにも問題はあったのだろう。

ただ、今のニコニコ方針は、その環境を踏まえるとそれほど悪手ではないと感じるし、

それ以外に未来につながる手もないように感じる。

無論、ニコニコ任天堂になるには足りないものもたくさんあるんだけどさ。

でも、ニコニコ任天堂になりたかったんじゃないかな、というのが、あの発表会を見ての感想

  • まあニコニコのユーザー層って馬鹿な消費者そのものだからな カドカワ憎しなんて1か月持たなかったもの

  • ニコニコなんて任天堂みたいにお上品じゃないでしょ テレビ局になりたかったんだよ 実際芸能人呼んだりしてたし マスコミになれれば日本じゃ勝ち組だからね

  • 任天堂の強みはその通りだと思うが、 ではニコニコのこれまでの実績の土台となっている強みとは一体なんだろう?

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