郷原信郎が斬る 「獣医学部を全国で認可」発言で“自爆”した安倍首相
https://nobuogohara.com/2017/06/26/
http://www.sankei.com/smp/west/news/170624/wst1706240053-s2.html
http://www.sankei.com/smp/west/news/170624/wst1706240054-s1.html
国会終盤では、国家戦略特区での獣医学部新設につき、行政がゆがめられたかどうかをめぐって大きな議論となりました。獣医学部は昭和41年を最後に新設がまったく認められていませんでした。しかし、半世紀以上の時が過ぎ、鳥インフルエンザ、口蹄疫など動物から動物、さらには動物から人に、うつるかもしれない伝染病が大きな問題となっています。専門家の育成、公務員獣医師の確保は喫緊の課題であります。それでも新設を認めない、時代の変化に対応できない制度であるならば、そちらの方こそ、ゆがんでいるのではないでしょうか。時代のニーズに応える規制改革は行政をゆがめるのでなく、ゆがんだ行政を正すものです。岩盤規制改革を全体として、スピード感を持って進めることは、まさに総理大臣としての私の意志であります。
当然その決定プロセスは適正でなければならない。ですから国家戦略特区は民間メンバーが入った諮問会議や専門家を交えたワーキンググループにおいて、議論をすすめ、決定されています。議事は全て公開しています。文部科学省などの関係省庁もこうしたオープンな議論に参加し、主張すべきは主張します。最終的に関係省庁の合意の上で改革を進めていきます。むしろ、そうした透明で、公正、公平公正なプロセスこそが内向きの議論を排除し、がんじがらめとなった岩盤規制を打ち破る大きな力となる、これが国家戦略特区の発想であります。
ですから、私の友人だから認めてくれ、などという訳のわからない意向がまかり通る余地などまったくありません。審議に携わった民間議員のみなさんもプロセスに一点の曇りもないと断言されています。国家戦略特区は規制改革の突破口です。まずは、特区に限定して、岩盤規制に風穴を開ける。しかし、目指すところはあくまでも全国展開です。これまでこの特区を活用して79項目にわたる規制改革を行いましたが、このうち23項目は特区に限定することなく全国展開が実現しています。
ここまでも国家戦略特区の話だし、さらには特区の全国展開の話に及び、
獣医学部の新設も半世紀以上守られてきた堅い岩盤に風穴をあけることを優先し、獣医師界からの強い要望をふまえ、まずは1校だけに限定して特区を認めました。
しかし、こうした中途半端な妥協が、結果として、国民的な疑念を招く一因となりました。改革推進の立場からは、今治市だけに限定する必要はまったくありません。すみやかに全国展開を目指したい。地域に関係なく2校でも3校でも、意欲あるところにはどんどん獣医学部の新設を認めていく。国家戦略特区諮問会議で改革を、さらに進めていきたい、前進させていきたいと思います。
その後もずっと国家戦略特区の話をしてるわけ。
どこをどう読んでも、認可する主体は、国家戦略特区諮問会議だ。
https://nobuogohara.com/2017/06/26/
ところが、今回、安倍首相は、「獣医学部の新設を全国で認めていく」と述べ、総理大臣として、獣医学部の新設を認めることができる立場にあることを自ら明言し、自分が「その気」になれば、いくらでも増やすことが可能であることを明らかにしたのである。
ここは大嘘。そんなこと、上で言ってるか?
安倍が自らの意思でやるぞと言っているのは、あくまで国家戦略特区の全国展開。獣医学部の新設は、その結果でしかない。
「総理大臣として、獣医学部の新設を認めることができる立場にある」とか、「自分が「その気」になれば、いくらでも増やすことが可能である」とか、もう、フェイクすぎるでしょ。
急にお前らに広げてどうしたんだ、お前。