http://anond.hatelabo.jp/20130811212721
大丈夫だと思うよ。
あなたみたいに「代表取締役自身が、労務問題について給与労働者の目線で考える感性を持ってる」というのは希有なことだよ。ベンチャーではなおさら。それだけでも働く側にとってはとても大きな恩恵だし、実際に心強く感じるとも思う。
もちろん労働分配率を上げる、または業務負荷を下げるというのが最終的なゴールでなければいけないんだけど、あなたのビジョンと価値観を適切に社員に伝達して、この会社はいまその過程にあるのだ、このしんどさは一種の成長痛なんだ、という確信を与えることができれば、みんなのモチベーションは全然違ってくると思うよ。
あなたがサラリーマンの感覚を兼ね備えてるなら、「上は自分たちの頑張りを見てくれている」という感覚がどんなに無形のサポートになるかも覚えていると思う。そしてあなたはそれができる立場にある。社員に1on1ミーティングとかボーナス査定の機会を使ってヒアリングしたり、360評価を使って経営側のメッセージを伝えたり。方法はいくらでもあるよね。
そして自分を含めた創業メンバーに対しては、10年後に自分はこの会社でのマネジメントレイヤの一員になっていたいのか、現場のエースとして今まで通りの働き方をしたいのかを問いかけるべき。
彼らがマネジメントをやりたいと希望するなら、当然、マネジャーとしての成長を要請しなければいけない。その核になるのは、部下を順法的に使いながらトータルの生産性を維持向上するという技術。みんなは、技術面では腕っこきだとしても、マネジャーとしての経験値はゼロに近いはずだ。部下と同じく上司としても1年生から学ぶという姿勢を持たなければいけない。そういう話を折に触れてしていこう。それでも考え方が変わらないようなら、最終的には労基を持ち出すことになる。コンプライアンスの問題だからこうしなければいけない、と。
彼らが現場のエースでいつづけたいと希望するなら、それを精一杯サポートできるように給与体系を調整しよう。技術職トップの給与を管理職と同等以上にする、役員手当でフォローする、株式の配当でフォローする、など。そのかわり、彼らはマネジメントにならないことを選んだのだから、ヘッドハントしてきた社員や新入社員が自分の上司になることも受け入れてもらおう。
なんのかんの言って、一般に「成功しにくい」といわれる対等な複数メンバーによるベンチャー起業を継続的に新規採用できるというラインまで持っていったんだから、起業フェイズは十分以上に成功しているわけだ。みんなもそう思ってるでしょ? ほかの増田も書いてるように、ここからは経営のフェイズだから、今までとモードを切り替えていかなければならない。そして、それができるのは、他でもなく、あなたなんだよ。それは今あなたが直面している最大の課題だし、それをやりとげればあなたも、あなたの会社も、創業メンバーも、社員たちも、さらにステップアップできる。
状況を楽しもう。
幹部の裏切りルートを回避する予防策でもあれば お話を伺いたい