死刑になる夢を見た。
罪状はトンと分からぬが、こちらは確信犯だ。そんな判決が出ているということは、確実に仕留めたことは間違いがないので死刑自体に不満はない。ただ、どうも古い時代の話が混じっているようで、執行には東拘から仙台に移送が必要なようだった。道中で何か忘れたが、無縁のトラブルをいくつか解決し、一瞬逃げようかとも思ったが逃走生活も面倒くさいのでそのまま刑場までついていった。
刑場は事前知識と違い、なぜか執行場所が階下にあり、床が白木である。我が国の死刑は地下に被執行者を落とすロングドロップ式を採用しているはずである。イランまがいのハンギングだと余計苦しい時間が長い参ったな、と思う。死ぬのは構わないが、苦痛はさすがに短い方がいい。同道してきた刑務官が絞縄をその場で金属のウニの口のような器具を介して接続している辺りで、現実離れしているこれは確実に夢だと悟った。
だが、こんな夢を見ているのだから、マアこのやくざな体には何らかの異常が発生しつつあるのだろう。さらば憂世よ。不摂生は自業自得だが腐乱死体一丁上がりで大家には申し訳ないことだ、と思っていたら目が覚めた。
案に相違して、たまに出る胸郭痛も脇腹の違和感もなく、呂律が回らぬことも世界がぐるぐる回っているようなこともなく、つまりはいつもの体調不良以外何事もない。全くの通常営業である。いろいろとこなした覚悟を返してほしい、全く人騒がせなことだ。