結婚式を挙げたのだが、結論として全くこれに数百万円の価値があると思えなかった。
自分は家族とそこまで仲が良くなくて友達も多くない、人前に立つのもそこまで好きではない。
母親にも「結婚式なんか挙げなくていい、そんな見栄張ることにお金使わず何か後に残るものにお金を使いなさい」と言われて育ってきた。
そんな折に結婚した。
無論、配偶者のことは愛している。
自分は結婚式をやりたくない理由を話したのだが、結論として配偶者がどうしても式を挙げたいというのと配偶者側の親戚に顔が立たないという理由で式を挙げることになった。
式の打ち合わせについて休日にたびたび会場を訪れて諸々話し、途中は配偶者と喧嘩しながらなんやかんやで進めていった。
途中から「最初はやりたくなかったし今も気が進まないが、もうせっかくだしどんなもんかお手並み拝見といったところ、一回やってみようじゃないか」と考えが変わり始めた。
迎えた当日。
自分の家庭は父親が暴力を振るうタイプであったので、家族への感謝の気持ちよりもトラウマの方が大きい。
自分の家族は全員参列していたが、結婚を祝うというより配偶者側の親族への気遣いという側面が大きくて家族全員バツが悪そうな感じであった。
配偶者とその親戚は楽しそうであったが、自分はもう式の途中から「あぁ、なんでここにいるんだろう」と思っていた。
体裁や世間体のために会場で笑顔を作っていたが、式が終わった今、配偶者と目が合わせられない。
そして振り返ってみれば疲労感、数百万の決済、溶かした数々の休日。
そのモヤモヤを配偶者にぶつける事をしないあなたは偉いよ。 式を笑顔でつつがなく終えたのもよく頑張ったと思う。 お金と時間は、配偶者の笑顔と思い出のために使ったと考えれば少...