その仕組みは家族の収入を全員分足して、家族の人数で割った値で税率を計算するもの。
例えば収入が父500万・母300万・子0円の3人家族なら全収入は800万。
一人当たりは800万/3 = 266万になるので、266万への所得税である約17万を3人分、つまり約51万を納める。
このときN=3なわけだけど、やってることは
① 総収入をNで割る(N分)
いやこれN分N倍方式だろ!!
N=3を代入してみろよ!3分3倍方式なら正しいけど、3分3乗方式だと 17万の3乗=約5000兆 じゃねーか!
そもそもNなんて変数を意味するアルファベットが含まれる単語が、いまや新聞にまで載ってるのが気持ち悪い。
どうせ最近の理系大学生が考えた言葉なんだろ!って思って調べてみた。
こういうやり方というのは、現に日本でもあるわけでありますが、それを全体にまとめてみると大きく2つの方法がありまして、1つは手当を出す方法と、もう一つはどちらかというと税制上の措置のようなかたちをとる方法があると思います。例えば税制上の措置で有名なのはフランスでありまして。フランスの所得税というのは、ご存知ないかもしれませんが、OECD諸国の中でも最もウエイトの低い国であります。なぜフランスの所得税のウエイトが低いかというと、有名なN分N乗法というやり方をとっておりまして、要するに子どもを含めた家族の数で所得を割ってしまいまして、累進税率のもとで所得を割ってしまいますので、所得税額が非常に低くなるというやり方をとっています。これはたしかフランスがドイツとの対抗上、第一次世界大戦以降導入した人口政策であります。
厚生省・第68回人口問題審議会総会議事録 (1997年5月30日 !!)より引用。強調は引用者によるもの。
四半世紀前にすでに使われていて、「有名な」とまで言われていたなんて......
掛け算のことを乗算というのだから、N倍は Nを乗ずる ということじゃないの。
加減乗除で言うなら「10増10減」とは言うものの「10加10減」とは言わないじゃないですか。 「増」とか「倍」を使ったほうが自然ですし、まして「乗」には2乗・3乗の用法があるわけで、...