育児の大変さをわかりやすくするために企業でのできごとに喩えているそうなのだが、どうにも喩えが上手くないので理解が入っていけない。
喩えの世界の話なので、現実に基づいて細かい点に突っ込んでも意味が無いのはわかる。
しかし、あまりにおかしな点があると本質の部分の喩えまで無効化されてしまう。
この漫画の喩えを最も理解しにくくさせているのポイントが、【赤ちゃんを部下に喩えていること】だと思う。
赤ちゃん=部下とすると、この部下は何の仕事を持っているのかという部分が気になって仕方ない。
赤ちゃんを仕事のひとつ、それか少なくとも契約先のやたら面倒な人くらいにしておけば、違和感はだいぶ無くなると思われる。
あと、「夫(の喩え)」である同僚の立ち位置がよくわからない。
「夫」が「妻」に部下の世話を全部押し付けていることが批判されているのだが、この部下の世話はそもそも誰の業務であるのか?
「妻」も部下の世話以外に仕事を抱えている様子がある。これは家事の喩えだろう。
それとは別に部下の世話も「妻」メインで命じられている様子。OJTリーダーとか、そんなところか?
で、「夫」は「夫」で業務がある様子。
それであるならば、部下の世話はまず育成担当者である「妻」の責任において行い、その他の同僚は「妻」の指示要請に基づいて協力をすべきじゃないのか?
いや、家庭の喩えなので言いたいことはそれじゃいけないことはわかるけど、「仕事に喩えたらこんなに変なんです!」って話でそこを雑な感じにされたら「そう言うならその前にここが変でしょう」という話になる。
そもそも「育児を仕事に喩える」というアイデア自体は非常に良いと思うのだ。
赤ちゃんを部下とする喩えをどうにかして、喩えの世界内での「夫」と「妻」の業務分担の範囲を明確にし、「育児(の喩えの仕事)」に対する責任分担などの前提を明確に読者に知らせてくれていれば、非常に読みやすくなったのではと思わされた。
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