・ASU2016-01に則っての処理が要求されるわけだが、この規定、有害であり、情報価値を著しく損なう悪規定である。
・従来、市場性のない持分証券への投資は、取得原価での測定が原則であった(公正価値オプションはあったが)。
・ところがASU2016-1の公表(2016年1月)によって、公正価値を容易に決定できない持分証券については、原価で評価することができなくなり、原則として公正価値(例外処理あり)で測定されることとなった。
・この背景は、次のとおり。
・FASBは、資本性金融商品については公正価値により測定することが適切であるとの結論に至ったというが、市場関係者は「戦略投資」については、公正価値変動をその他の包括利益(OCI)に含める例外を設けるべきことを主張した。ところが、FASBは「このような例外を含めることは会計処理を複雑にするから」と相手にしなかった。
→ 絶句するほかない。ばかか。腑抜けのFASB。知ってはいたが、やはり腐ってやがる。
・FASBは、過去にIASBが戦略投資を原則主義的に定義することは困難であり、財務諸表の利用者にとっての有用性を増加させるとは限らないにもかかわらず、複雑性が増すとの結論に至ったことも参考にした、とか抜かしている。
→ 有効性を増加させるとは限らないのじゃなくて、情報価値を毀損させているんだろうが。
(結論)US Gaapは三流の会計基準に堕した。日本基準の方が断然ましである。
参考にさせていただいたサイト:
https://accounting-agent.com/equity-security-321-10/#ASU2016-01