まだ若い頃の話。天性のコミュ障に加え前職の家族経営型ブラック企業のトラウマで超絶コミュ障に陥っていた私は、なにか失敗をするとフリーズしてひたすら謝るしかできなくなっていた。少なくとも職場で大人がする態度ではないひどい振る舞いだけど、本当に会社や会社の人が怖くて仕方なかった。けれど、上司はそんな私に呆れたりキレたりすることなく、まるで子供に諭すように冷静に、ミスを責めるつもりはない、どうしてそう考えたのかを知りたい、と言った。びっくりした 会社というところでそんなに理性的なやり取りがあるものなのかと 私は一発で彼の役に立ちたいと思ってしまった。それからは必死だった。新しい仕事を覚えて、少しでも多くの量をこなそうと、ない頭をフル回転させて仕事にあたった。それなりに成果は出たと思う。上司に褒められたかったし、なんでもはできなかったとしても何か光るところのある部下だとは思われていたかった。ただ提出物にOKをもらうだけで一日中じんわりとした喜びがあった。おかしな思慕をしている自覚はあった。でも、私は不細工だ。生来の発達気味なのもあって全体的に清潔感がなくてぐちゃっとしている。このままではよくある「キモい社員に業務上必要な程度の愛想で接していたら惚れられた」ってやつになってしまう!だから極力感情を出さずに、業務上最低限の会話しかしないようにした。まあバレバレだったかもしれないけれど。それから少しの年月がたって、会社はゴチャゴチャして、上司は転職していった。それを聞いてからはほぼ病んだと言っていいぐらい落ち込んだけれど、とても月並みな感謝を伝えて見送った。最後に上司は一言だけとても嬉しい言葉をかけてくれた。その言葉は今でも心の支えになっている。いまその上司がどこで何をしているかは全然知らないけれど、幸せになっていてほしいなと思う。あなたと仕事ができて、幸せでした。ありがとうございました。
伝わるといいね
ありがとう。
でも別に伝わったところで今更なんだよなー 当時はまだ1mmぐらいの可愛げもあったかもしれないけど、今はね…… あとこれは当時からだけど、伝えたところでその先どうしたいという...