対象の年齢層が高くなるにつれて提供予定の製品・サービスは「イケてない」ものになる。
「イケてない」製品を提供する会社はイケてない。それが長期かつ安定的に儲かる製品なら検討に値するが、会社の印象を犠牲にしてまでやりたくはない。
はっきり言って「中高年に製品を利用されること」自体が今や会社にとってマイナスだし、それだけでイメージを毀損しうる。
だからそこのところに敏感な新鋭のベンチャー企業は、社員の年齢構成を極力低く保つことによって中高年層マインドが製品に染みないように気を払っているし、
できるだけ抽象的で平面的なデザインを採用することで中高年層に対する参入障壁を設けている。
しかし表立って「イケてないおっさんは使うな」とは言えないし、ごくわずかにいるイケてるおっさん(芸能人、インフルエンサー)にはむしろ積極的に利用してほしいのでさじ加減が難しいところだ。
ところがおっさんというのは大したもので、それだけ「NO」を突きつけられているのに若い女の子の間で流行っていると知ればチンコをブラブラさせながら馳せ参じてくる。
若い女の子からすれば「イケてないおっさんが利用している製品」には負の印象しかないので競合他社に乗り換える動機を生んでしまうし、
会社からすればイケてないおっさんに利用されるだけでも御免こうむりたいのにメインターゲット顧客にまで逃げられてしまうのだからたまったものではない。
しかし爆発的に流行って定着するところまでいった製品・サービスはもはやイケてないおっさんの流入を避けられない。
こうしてかつてイケていた製品はイケてないものになり、別の新製品・新サービスに若い子が流れていって、イケてないおっさんもそれにヌルヌルとついていって再び企業イメージを毀損していくのだ。