■「作家に感想を送れ！」とよく言われるけど…

自分は漫画家である

万人は知らないだろうけど知ってる人は知ってるし、コミックスもそこそこ出ていて

すごく売れてるとは言えないけど、食べてくのには困らない程度の漫画家だ

近年ツイッターやその他の場所で

『作家さんにはできるだけ感想を言えるときに言おう！』

とか

『作家さんは感想を欲しがってる！感想がないと描くのをやめちゃう人もいる！』

みたいな意見を度々見かける

これは読者側の意見というよりかは、描く側（作家側）の意見として言われることが多い

みんなそうなんだろうか、と疑問に思った

自分は感想はほとんどいらない派だからだ

ツイッターをやっている

漫画の連載を長く続けていると、有り難いことにフォロワーは自然と増える（○万人とか）

毎回連載の更新や掲載のお知らせをするたびに、熱心なファンの方たちからリプライで感想を頂く

自分はそれが、嬉しくて心の糧になると思ったことがあまりない

自分にとっての読者さんからの一番の応援は

読んでくれた、というその行為にのみに感じるからだ

感想がなくても、読者さんの読んでくれた行為は、単行本の売上や目に見える人気に如実に現れる

感想がなくても、売上が出て連載が続けば「需要はあるんだな」と思える

別に、無理に感想を直接送る必要はないと自分は思う

というか正直、いち読者の感想が自分に影響を与えることはほとんどない

作者に熱心な長文感想リプを送るくらいなら

その労力を外に向けて作品を宣伝してくれたらいいのに…と思う

（友達に勧めるとか、自分のタイムラインで感想を呟くとか）

作者へ直接送った感想は、作者にしか届かないが

ブログで感想記事を書くとか、ツイッターで感想ツイートをするとか

そういう外に向けた感想はどこかで誰かの目に止まって広がるかもしれないし

これはあくまで自分個人の考え方で

同人とか、趣味で描いてる人とか、そういう人の気持ちはまた別かもしれないし

商業作家でも『感想がないと描けない！』って人もいるとは思う

最近あまりに『感想は直接送れ！』という意見を目にして

「送らなくてもちゃんと伝わってるから、直接送らなくていいよ…」

と思ったので気持ちを書いてみた

そういう意見もあるということで

Permalink | 記事への反応(1) | 19:25

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