尊いって萌え用語は以前から使われていたが、最近になって急にアニメのキャラが尊いを連呼するようになった。
自分はあれを聞くたびに寒気に襲われる。皆はあれを見て何か思い出さないか?自分はこの寒気を、昔萌えという言葉がバラエティやらニュースやらで、2ch用語が連呼されまくってる時に起こる寒気と同じ現象なのだと思う。
インターネットで書かれる言葉はあくまで書き言葉なのだ。それが急に話し言葉、つまり音声言語に変換されたとたん、それは非常に違和感のある言葉になる。
例えばTVで文芸評論家やら理系の専門家やらが専門用語を駆使しながら長々と語っているとき、(たとえその方面への知識があったとしても)何かその場違いさがなんだか、恥ずかしいような気分になったりしないだろうか。それと同じだ。
それらの専門用語はまだ時代を超えても成立するものだからまだいい。尊いとかネット用語はいわば流行語のようなもので書き言葉から話し言葉への変換が定着し、自然な言葉になる前に廃れて消えてしまうだろう。そうなるとただ聞いていて恥ずかしかったという感情だけが残って、誰も得しない。例えば俺が得しない。現に今恥ずかしい。
作品自体もそういう時節の流行を取り上げたようなものは、10年後見たら冷める。時代から取り残される。作品は十年先になって見ても価値のあるようなものを作るべきだと思わんか。