2018-10-13

anond:20181013033735

凄く変わるよ。その辺は、数学ちゃんとやった人と、そうでない人との間の感覚の差が懸絶してるんだと思う。

数学には、長い歴史の中で作られてきた絶対的に正しい定理がある、これは証明なしに何度でも使える道具。新たな証明問題を解く時には、その便利な定理を出発点に、新たなロジックを組み上げて問題を解くんだけど、定理が正しいからこそ数学勉強している人には、その後のロジックの正誤を判断できる訳。

研究もそれと同じで、十分に検証された既存の先行研究を出発点にして、新たなロジックを組み上げていった場合に、追加されたロジックの尤もらしさを判断する事は出来る。そして、そのロジックの結果として得られたデータは、数学的な手法正当性評価しているので、数学的な知識を共有する科学者の間では、その数字でいいのかどうか?は容易に判断できる。だから査読の段階で、明らかに間違っていたり、正しくても程度の低いロジックと結果で構成されている良くない研究成果については判定ができる。数学理論物理などの理論系の科学は、この段階でほぼ100%嘘は分かるし、査読を通ればほぼ正解。

実験系の場合は、研究者が騙すつもりか、騙すまでも行かなくても隠している事があれば、正しいはずという前提が崩れるから、見かけ上正しく構成されているロジックを追うだけでは分からないだけ。

ロジックを追って結果を検証して、まぁ正しいんじゃないか?と思った結果は、再検証してもそれなりに結果が出る。理論系の数学物理以外の実験科学は、手元で再検証しなければ本当に正しいかまでは言えないけど、まぁ大丈夫なんじゃって所からでないと再検証をしようとすら思わないから、査読にはやはり価値がある。

以上の理由で、科学にとって査読は極めて重要役割果たしているし、学問にとって査読重要だと断言できる。

記事への反応 -
  • ? 博士号とってNatureに載ったのに?

    • 結論を導き出すまでの明らかな論理の矛盾と、答えを丸々捏造している事まで見抜くことは別物。 ロジックの展開として蓋然性が高く完成度が高ければ、実験まで含めてすべてが捏造だ...

      • 理系であっても「ロジックの展開の明らかな間違い」しか査読では明らかにできなくて 研究の妥当性や真実性は後からの批判を待つしかないのなら やっぱり文系と大してかわらんのでは...

        • 凄く変わるよ。その辺は、数学をちゃんとやった人と、そうでない人との間の感覚の差が懸絶してるんだと思う。 数学は、長い歴史の中で絶対的に正しい定理がある、これは証明なしに...

          • 数学的に実証できることだけで世界が回ってたらよかったね あと誰ひとり査読が不要とか言ってないから ただ限界があることも認めたら? その上で研究の妥当性真実性の検証は、論文...

            • 査読のない論文でも、編集者による「明らかな間違い」のチェックはある程度機能してる そもそも、これはダブルブラインドではないから価値は低い。 査読には無論、再検証機能を...

              • いやだから 数学的に実証できることだけですべての学問が完結してたらよかったのにね って言ってるんだが読めなかった? てかそれ理系も同じじゃん 実験系は理論展開のチェックが...

                • あのさぁ・・・またループすんの? 査読には無論、再検証機能を持たせてない以上は、完全な証明ができないという問題がある。けど、完全に査読がない場合、いい論文も悪い論文も...

                  • いや だから 数学的に実証できないことがある っていう話をどーして無視するのかよく理解できないんだけど 数学的に実証できず、査読をしても検証できないことってのが 理系にお...

                    • 理論系も実験系も関係なく、査読によって論文の質の高さを分類可能である事、分類結果が科学者間と一般人との間で共有されている事の重要性は説明しました。 もう君とは会話は成立...

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