2018-04-17

下痢で生きていく vol.3

下痢患者が恐れる事はいつ漏らすかどうかわからないことだ。

現代医学をもって精密な検査をしても漏らす時期は把握できない。

電車通勤の時、腹痛が来ると冷や汗がでる。刺すような痛みが来る度に「もしかして漏らすのではないか」と考え不安になる。もしここで漏らしてしまえば妻と息子はどうなるのだろうと考えながらの通勤は私の身体ストレスで蝕むには十分だった。

私だけではない。世界中下痢患者全員が同じ経験をし、同じようにストレスを抱えているのだ。

かに今は紙おむつ研究が進んでいて、紙おむつをしておけば一命は取り留める事があるらしい。だからといって身体に紙を身に着けて過ごすのは嫌だという人間は多い。

妻に「紙おむつをつけようと思う」と伝えた。妻は泣きながら「あなたがどんな体になっても私は受け入れるから」と承諾してくれた。

妻には迷惑をかけてばかりだ。本当は紙おむつなんてつけてほしくない、生まれたままの姿でいてほしいと事はひしひしと伝わる。自分下痢ストレスを抱えるように、妻も私の下痢ストレスを抱えている。本当に申し訳ない気持ちでいっぱいになり、泣き出してしまいたい。しかし、それをするということは妻のケツ意まで無駄にしてしまうようで私にはできなかった。

おむつをつける上で医者から様々な話をしていただく。昔は紙おむつをつけている人がいるか優先席付近での携帯電話仕様禁止されていたが、現代では特に問題はないようだ。私が悪ガキだった頃、車掌さんに「携帯電話切ってね」と注意を受け、紙おむつをつけてる人なんていないだろと反抗的な態度をとったことがあったが、その紙おむつ装着者に自分がなるとは思っていなかった。

おむつをつけてみたが、日常生活に支障はない。

メリットをいうと、パンツ茶色に染めることがなくなったことだろう。

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