2017-09-29

けものフレンズがこんなことになって本当に悲しい

けもフレみたいなアニメは大嫌いだった

アニメといえば、ストーリーがきちんとしたものしか興味がなくて、萌え系、ほのぼの系は1話で切ってた

そんな俺がブラック企業で激務にいそしんでいた日々で、家に帰ってたまたまつけたテレビけもフレをしていた

すごーい! たのしー! なんていう平和で、優しい言葉が飛び交うだけのアニメを見ていて、俺はなんだか泣いていた

月の残業130時間を超える生活が何か月も続いてて、会社の往復以外はどこにも行くことがなく、ゲームすらやらなくなっていた俺が、なんだかぼーっと見ながらぼろぼろと泣いていた

理由はわからない

画面の中のサーバルかばんちゃんもとにかく尊くて、見ているだけで身体が湯船につかっているような気持になって、溶けていく気がした

頭の中のぐるぐるに巻かれた鎖が解れていくような

あの中には、納期納期と騒ぐ上司も、仕様変更を言い渡してくる営業もいない

優しい世界が広がっていた

毎週けもフレを見ることだけが楽しみになって、なんとか地獄デスマーチを乗り越えた

円盤も買った

当時俺はあのアニメに救われた

けもフレがなかったら電車に飛び込んでいたかもしれない

角川が悪いとか吉崎おにいさんが悪いとか、犯人捜しはどうでもいい。

俺を救ってくれた、別世界のあの優しいアニメが、俺の世界線に転がり落ちてきたのが本当につらい

権力争いとか、金の配分とか、嫉妬とか、そんなのがないあのアニメが大好きだった

内容と作った環境が違うのはわかっているけれど、俺の中で、けもフレきれいなガラスの箱に入った、キラキラした星の砂みたいなものだった

その箱のふたが開けられて、中身が俺の部屋のテーブルの上にぶちまけられているような感じがする

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