せっかく、発達障害があるなりに、頑張って頑張ってどうにか社会に紛れ込んで、10年ほどは一応人並っぽいところまでたどり着いて、頑張っていたのだけれど。
やむなく環境を大きく変えるタイミングで、このままだと新環境では自分の特性からいろんな不具合が噴出しそうなことがもう予測できているのに、
お医者様から「お前まだ破滅してないから投薬はしない」と言われる絶望感、なかなか強いものがある。
しかし、これまでずっと工夫や努力では出来るようにならなくて、今後それを必要とされることがほぼ確実で、
実際に必要とされればノータイムで困るだろうことが分かっている部分を、特に改善できる可能性があるのなら、
どうせ多少時間のかかる調整作業も必要なのだ、少しでも早めに手を打ち始めておくことはそれほどまでに悪手なのだろうか。
今まで何年か付き合いもあって、プロフェッショナルの視点から投薬は不要と判断されて言われたはずなのに、
医師の言葉を「お前のような出来損ないは貧困の底で溺れながらさっさと死ね。」と言われたようにしか受け止められなかった自分も嫌になる。
これまでかなり無理をして登ってきた道だ。
限界がきて、多少引き返すのは仕方ないにしても、薬の力を借りれば八合目ぐらいで踏みとどまって今後も普通の人に混じってやっていけるような可能性も十分ありそうなのに。
足を踏み外しかかっていて、まあまず間違いなく落ちるだろうという段階では足りず、一旦底まで落ちてこれまで積み上げたものをみんな失わないとダメなのか。
それでは、自分は今まで、一体何のために頑張ってきたのだろうと考えてしまう。
そして果たして落ちたあと、もう一度登るだけのエネルギーが自分には残っているのだろうか。