本日、メリーさんの羊も2日後の安楽死を発表し、浮かれ調子が一転して地獄に転げ落ちたキュレーションメディア業界。
ここまでの事態に進展した、その分水嶺はどこだったのでしょうか。
個人的には、BuzzFeedの記事によって「著作権問題はライターに押し付けることができる」という暗黙の了解が切り崩されてしまったことが、ドミノ倒しを引き起こしていると思います。これまでは、IT業界の中に、
偉い人: このキュレーションメディアって著作権大丈夫だよね?
スタートアップ: はい、大丈夫です!記事は外部のライターが書いていますし、著作権に関しては小さく書いてあります!
偉い人: ふーん。じゃあいっか。成長率すごいしね!
という雰囲気があったと思います。しかし、BuzzFeedの記事は、記事はライターが自発的に書いているものではなく、メディアが組織的にライターに書かせているものだった、ということがバレてしまいました。(なんでこんなことがまかり通っていたのかはわかりません。。。みんな馬鹿だったんでしょうね。。。)
そうなると、上場企業は株主に対して説明責任がありますから困ってしまいます。
と聞かれた時に、2択しかありません。
A:はい、著作権的にはグレーで、モラル的にも問題がありますが、高い成長率をほこる良い事業です!
AもBもまともに考えたら選べるはずもありません。これが未上場企業であれば「これから頑張って是正していきます!」と言いながら、同じことを続けることもできるかもしれませんが、上場企業ではそうもいきませんね。
では、このあとキュレーションメディア業界はどうなるのでしょうか。それは「アプリやfacebookページ」のいずれかの資産を持つもの、持たざる者に別れていくのではないでしょうか。MERYやSpotlightはアプリのユーザーをすでに多く抱えていますので、記事本数を減らしながら良質なコンテンツを出すという方針に転換することが可能です。一方、これを持っていないとなると、高いコンテンツ制作費を払いながら、メディアをゼロから育てて行く必要があります。できなくはないでしょうが茨の道です。